第38章 スカイピア
「上の皮は鉄の様に硬いから、噛んでもだめですよ。これは裏から。はいどうぞ。」
「んんんんめへへへェ〜〜!!!ヤバうま。」
「何ィ!!?そんなにか!!?おれもおれも。」
「おい、これも開けてくれ!!」
ストローを刺して飲める状態になった実を素早く飲むルフィ。衝撃的な美味しさゆえ舌が波をうっている。それを見てウソップやチョッパーも飲ませてくれとせがんでいた。
「私はコニス。何かお困りでしたら力にならせてください。」
「ああ、それが君の視線で心に火傷を…」
「邪魔。」
早速ナンパを始めようと前に出てきたサンジの耳をひっぱって、無理やり後ろに下がらせたナミ。自ら海賊に力になる、と話かけてきてくれた人はそうそういないわけで。私達にとっては有り難い。
「知りたいことがたくさんあるのよ。とにかく私達にとってはここは不思議な事だらけで…」
「はい、何でも聞いて下さい。」
私もコナッシュ飲みたい気持ちもあったが、とりあえずそれよりも飼いキツネであるスーが気になった。もふもふで可愛い…
「ふふ、触ってもいいですよ。」
「わぁ……ありがとう!!もっふもふ…」
「スー…」
触るととても気持ちよさそうにしてくれるから、調子こいてもふもふもふもふする私。
「おい、海から何か来るぞ!!!」
「ナメクジだ!!!」
「あ、父です。」
「んぐっ……!!」
どうしてナメクジと人間を間違えるの。というか、どうしてナメクジだと思ったんだろうかルフィは…
「コニスさん、へそ!!!」
「ええ、へそ、父上!!」
「イヤ何言ってんだおめェら!!」
うん、やっぱりへそって言うのは挨拶みたいだね。空って変わった挨拶をするんだなぁ…雷と何か関係があるのだろうか。
「あれはなに!?あの乗り物!!」
「よく見りゃカッコイイなアレ!!!」
「あ……“ウェイバー”の事ですか?」
ナミがコニス父が乗っている乗り物に興味を示した。現代で言うスケボー…の手すりがついている版みたいな乗り物だ。雲の上で走ったらさぞ気持ちいいだろうな。