第37章 空の海
「よし決まりだ。あそこへ行ってみよう。」
近づいたはいいんだけど、滝雲に行く前に一際デカイ雲が道を塞いでる。
「…その前にでっかい雲……どうする?」
「“空の海”の上に浮いてんだから同じ“空の海”じゃねェだろ。」
「……じゃ、どんな雲だ…………?」
「ただの雲ならそのまま進むんだけど。」
「触ったら分かるだろ。」
ルフィが雲にパンチをした。するとパフン、という軽い音をしてルフィの腕を弾いた。雲ってそんな弾力のあるようなもんだっけ?もうそんな常識はなくしたほうがいいのかな…
「見ろ!!乗れた!!沈まねえぞ、ふかふかする!!!綿みたいだ!!!何だコリャ何だコリャ!!?楽しすぎだ〜。」
「スゲ〜〜〜〜〜!!!」
「うお!!おれも行く!!」
ルフィが雲の上で跳ねているのを見て、ウソップとチョッパーも続いて雲へ飛び込んでいった。楽しそう………いやいや、それよりもこの雲を渡る方法を考えないと。
「……でも、そうなるとこの盛り上がった雲のある場所は船じゃ通れないわけか……」
「そうだね。でも通る道はあるんじゃないかな。雲の隙間はあるみたいだし……」
「確かに……ねェ!!上から船の通れるルートを探して!!」
上でキャッキャと遊んでるルフィ達に話しかけるナミ。雲に乗ってるルフィ達なら隙間が見やすいだろうし、ルフィは心配だがウソップとチョッパーもいるから道案内くらいはできるだろう。だが……
「オイ!!ルフィあっち何かあるぜ。」
「何だ何だ。」
「コラー!!!」
ナミの指示を聞き入れたはずのルフィが、ウソップに呼ばれて奥へ引っ込んでいってしまった。えー、帰ってくるまで待つのはダルいよね。ということは……
「……ナミ!!私が道案内してあげる。」
「大丈夫よ、戻ってくるまで待ちましょ。急いでないわけだし……あいつらだってはしゃぎたいのよ。」
「……………そっ…か。」
「………………はぁ。最初から言えばいいのに。」
「え?」
「いいわよ。行きたいんでしょ?」
「!!!ナミ大好き!!」
ナミからのオッケーサインをもらって雲にダイブする。ルフィ達がいなくなって道案内がいなくなったからラッキー、と思ったのバレてしまったか。大分前からダイブしたいとウズウズしてたから思う存分トランポリンみたいに跳ねてみた。