第37章 空の海
「おい止まれ、何の用だ!!!」
「排除する…」
「………やる気らしい………」
「上等だ。」
「何だ何だ?」
短い一言でも私達をやっつけようっていう殺気は感じた。この人は民族衣装の様なものを着ていて、空島の住民なのだろうか。サンジ、ゾロはすぐに構え、ルフィも疑問を浮かべながら拳を握る。しかし……
「え!!?ちょっとどうしたの!!?3人共っ!!!」
「…………なに?」
あっという間に3人共攻撃されて倒れてしまった。3人もいたのに、ものの数秒で。なんで驚くかといえば、私達の船の3強がこんなに歯が立たないところを見たことがなかったからだ。それによって更なる緊張が船に走る。そしてその敵は私達にバズーカを構えた。撃たれたら船が沈む、パニックになるビビリ3人より前に出て水で対抗しようと構えた時…
「そこまでだァ!!!!」
「何!!今度はだれ!!?」
なんともまぁ派手な鳥に乗った鎧の人が敵に攻撃を仕掛けた。どこから飛んできたのか、一気に色々なことが起きてわけがわからなくなる。
「ウ〜厶我輩、“空の騎士”!!!」
とりあえずわかることはこの人は味方っぽいということ。あの敵を追い払ってくれたから。よかった、これで船は無事だ。
「去ったか…………」
「何なのよ一体……!!あいつは何者だったの!?それに何よあんた達だらしない!!!3人がかりでやられちゃうなんて!!」
「まぁまぁナミ。いきなりの奇襲だったし、そんな責めなくても…結果助かったわけだし。」
ただ叫ぶだけのナミに言われたくないだろう。そんなこと思うのは私だけか。人には得て不得手があるしな……
「いやまったく…不甲斐ねェ。」
「なんか体が……うまく動かねェ。」
「………きっと、空気が薄いせいね……」
そういえば……私なんか全然戦ってないけど、緊張しただけで息が上がってる。そりゃそっか、上空7000mくらいのところにいるもんね
「おぬしら青海人か?」
「?何それ。…そうだ、あなたは誰?」
「あ、そうです。えっと……空の騎士って言ってたよね…。さっきは助けてくれてありがとうございます。」
「ウム、よい。やむを得ん。これはサービスだ。」
青海人って確か青い海から来た人って意味だったはず。いつのまにかこの船に乗ってたけど、助けてもらった身だしお礼は言わないとね。