第36章 ロマン
「うわっ!!すっげェな〜〜〜!!」
「“G・M号フライングモデル”だ!!!」
船首のメリーにはトサカがついており、船の横には大きな羽が生えている。空へ行くために必要な羽なんだと言ってたけど、このトサカや卵の殻は必要だったのだろうか…可愛いからいいけど。
「飛べそ〜〜〜〜〜!!!」
「だろう!!?」
ウソップの思惑通りの反応をしてくれてよかったね。チョッパーまでも目をランランに光らせて嬉しそうにしてるし。何をそんなに喜ぶことがあるんだろうか。
「私、あれ見ると不安になるわけよ…」
「まァそうだな。鶏よりハトの方がまだ飛べそうな…」
「それ以前の問題でしょ!!バカねっ!!」
私達の荷物はもうすでにメリー号に積みなおしてあるし、本当にもうルフィが乗るだけで出航できる。クリケットさんに金塊を渡してるルフィを見届けてから、ルフィを呼んだ。
「猿山連合軍!!!」
「「「「「「ウォ〜ホ〜!!!」」」」」」
「「「「「アイアイサ〜〜!!!」」」」」
「ヘマやらかすんじゃねェぞ!!!例え何が起きようと!!!こいつらの為に全力を尽くせ!!!」
「「「「「「ウオオオオオ!!!」」」」」」
やっぱり良い人だな、クリケットさん。それに、そのクリケットさんの指示を素直に受け取ってる猿山連合軍のみんなも。私達にとっては船をパワーアップしてくれただけでもお礼を言いたいくらいなのに。
「よし!!行こう!!」
「みんな、出すわよ!!」
「よっしゃあ!!」
「ア〜〜イ!!ナミさん♡」
猿山連合軍にならって私達も出航準備をする。イカダを上げて、海に出る。次に島へ足を踏み入れるのは、空島なんだと思ったら…ちょっとドキドキしてくるよね。
「小僧!!おれァここでお別れだ!!1つだけこれだけは間違いねェ事だ…!!“黄金郷”も“空島”も!!!過去誰一人“無い”と証明できた奴ァいねェ!!!」
「うん!!」
「バカげた理屈だと人は笑うだろうが、結構じゃねェか!!それでこそ!!“ロマン”だ!!!!」
いい事をいうね。確かに、どんな海賊がないと笑っても、専門家が無いと言ったことはない。それを追いかけていくっていうのが、私達の言う夢というものなんだ。