第36章 ロマン
「ん〜?えっとね、あの2人があっちこっちに行くもんだから、はぐれちゃって……2人探すよりも集合場所に行った方が早いかなって思ってさ。」
「……まぁそんなところじゃないかと思ったわよ。」
「懸命な判断だと思うよ。」
「そうね。…………でも、ルフィは焦ってたわよ?なまえがいなくなった!!って。」
「あぁ、そうなると思って頃合いをみて集合場所に行こうと思ったんだけど……いや、あいつらがいたからさ〜…」
ナミはふ〜ん、と意味有りげな顔で私を見て、作業してるみんなの元へと行ってしまった。ルフィと私の関係を見て、なんとなく…本当になんとなく楽しんでるように見えるのは気のせいかな?別にそんな思い描いてるような関係じゃないからね、ナミ。
「ウッホ!!ウッホ!!船を直せやウッホ!!ウッホ!!」
「よーーし、船首を持ち上げろ。」
変な掛け声が聞こえてきた。それにしても、クリケットさんのいうとおり猿山連合軍のみんなは仕事が早いなぁ。段取りもいいし、慣れてるのかな。
「あんた、何で行かなかったの?あんただってやられたんじゃないの?」
「やられた?…別にあいつらおれ達の前に立ちはだかった訳じゃねェだろ。…同情しか残らねェケンカは辛いだけだ。」
今度はゾロに話しかけていたナミ。………やっぱりね。ゾロはちゃんとルフィの意図を理解してたんだ。さすがだな…でも、その意味をナミは理解できなかったみたいで。
「何それ。ばか??アンタ。」
「うるせェな、どっか行け邪魔だ!!」
「コラコラコラマリモマン、てめェ今ナミさんに何つった!?」
「あ!?」
「おいニーチャン達、こっちに板!!板!!」
「ヘイ!!」
「お!!気がきくなたぬき。」
「トナカイだ!!」
うん、やっぱり見てるだけは暇だな。チョッパーみたいに板や釘を渡すくらいならいいよね。切り株に座ってたが、みんなの手伝いをするためにゆっくりと立ち上がった。