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異世界人の冒険

第36章 ロマン


「……何、してんの!!ハイエナのベラミー!!!」

あんなによくしてくれたクリケットさん達を、こんなボロボロにして!!散々私達を、夢を笑ったくせしてお前らは目の前にある黄金を盗みに来たのか!!なんて奴らなんだ…

「ん?やんのか、軟弱海賊…」

「………………許さない、」

「あァ?聞こえねェよ。」

「許さない!!」

先手必勝、ベラミーが動く前に私が戦闘不能にしてやる。軟弱海賊ってバカにしたいんなら勝手にすればいい、夢を笑うなら勝手に笑ってりゃいい。あの時、あの酒場であったことはルフィに免じて許してあげなくもない。だけど!!潜水病を患ってまで、自分を追い込むことをしてまで命を掛けて手に入れた先祖の証拠を!!どこの誰かも分からない、夢を笑うようなやつの手に渡っちゃいけない!!ベラミーはバネバネの実の能力者。スピードじゃもしかしたら勝てないかもしれない。だから、海を操って溺れさせてやる。

ザバァ…ザザザザザ!!!

クリケットさんの家から少しずらして海から陸に上がってきた水は、勢いを増して津波と化す。でもまぁ賞金首であるベラミーにそんな効くとは思ってない。後ろにいるギャラリーはダメージを受けてたからよしとしよう。

「悪魔の実か……?」

自身のバネで避けたベラミーは海を操ったことによって、少しだけ私への警戒心を持ち始めた。悪魔の実じゃないんだけど、あんたに説明してやる義理もないよね。

「さぁね。」

次は鉄砲玉のように水をベラミーに向かって放つ。手を合わせて先を敵に向けることで、圧縮された細い水が飛んでいく技だ。何度も言うが、私はネーミングセンスが無い為技名はつけない。しかしそれもバネの瞬発力で避けられて当たらない。

「そんなチンケな技じゃおれには勝てねェぞ!!」

ジワジワと近づいてきたベラミーはそのバネで大きく拳を振りかぶった。ベラミーの戦闘スタイルはそのバネと、拳のようだ。一か八か、新しく手に入れた氷で大きな壁を作る。

バリィン…!!

「…ってェ、氷!?」

氷なので簡単に壊されてしまったが、いきなり出てきた氷の壁でベラミーの動きが少し止まった。こいつが氷を割って粉々にしてくれたおかげで、新たな攻撃が出せることにありがたみを感じた。その粉々の氷を全部ベラミーに飛ばせるのだ。
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