第36章 ロマン
追い出されるように、いや追い出され麦わらの一味は森にいる。とりあえず3強に網を持たせたが…鳥なんか捕まえることできるのかな?それにしても…
「……真っ暗だね。」
「真っ暗だな!!」
真夜中ということもあり、森は真っ暗だ。当たり前だと言えば当たり前なんだけど、どこに行っても街頭があった世界にいたから慣れないなぁ。コルボ山にいた時は、夜中は危なくて外なんか極力でなかったし。
「何でいきなりこんな事になんの!?」
「おなかいっぱいで苦しい、おれ。」
「さっさと捕まえて飲みなおそうぜ…」
「まったく、こういう事はせめて昼間に言えよな。」
「おい鳥は?」
「どこにいるかわかったら、全員で探しに来ねェだろ!!」
「手がかりは変な鳴き声って事だけだ。姿はさっき黄金で見た通り。」
「あんなフザけた形の鳥いんのか?本当に。」
「それに変な鳴き声ってのもあいまいすぎる!!わかるもんか!!」
「それも森に入りゃわかるってあのおっさん…そういえば、あの鳥のこと知ってるって言ってたよな、なまえちゃん。」
いや〜…やっぱり暗い。暗いと謎に怖いよね。なにより森というのは、どんな生き物がいるか分からないから常に警戒してる感じであまり好きじゃない。ルフィはこういう冒険心をくるぐるのは大好きなんだろうけど。
「なまえちゃん?」
「あっ、え?何?」
ボー、としてたら声かけられてたの気づかなかった。えっと、何だっけ?サウスバードの鳴き声だっけ?
「ごめん、鳴き声だよね。確かね〜……ジョ〜〜…って鳴いてたと思う。」
「いやそんな鳴き方の鳥いねェだろ!!!」
ジョ〜〜〜
「「「「「「いた……」」」」」」
ウソップのツッコミを貰ったところで、本物のサウスバードが近くにいるらしく声が響いた。確かにね、普通はそんな鳴き声の鳥いないけども。
「よし…こうなったらとにかくやるしかねェ。」
「網は3つある。3手に別れて探そう!!」
「じゃ行くか、変な鳥を…………ぶっ飛ばすぞーーっ!!!」
「オー…いやいや捕縛だぞ。」