第35章 同志
「おめェら、ここで何してんだァ!!」
「おやっさんに何をしたァ!!!」
おやっさん。じゃあこの人がリーダーみたいなものなのかな。確かに似てるところはあった、クリケットさんもナワバリと言ってたから。
「何だお前ら、今このおっさんを看病してんだからどっか行けよ。」
「あの!!勝手に入ってきてすみません!!でも、この人…潜水病って病気で倒れてしまって…今安静にしてもらって寝てるだけなので…」
「バカ!!まともに話なんか聞いてくれるか!!相手は野生なんだぞ!!!窓から全員避難せよ!!」
「「いい〜〜〜〜奴らだなァ。」」
「聞ィてるよっ!!!」
いや何やってんだ。ビビリ3人はウソップの言うとおり窓から逃げようとバタバタとしてたが、猿2人が涙して聞いてたことによりずっこけて家具をひっくり返していた。落ち着いてみてる他3人とのギャップが面白くてこんな状況なのに笑える。
とりあえず大きい猿2人は外に出てもらった。ルフィがなんか打ち解けているみたいで、窓の外から笑い声が聞こえてくる。凄いな…まぁあの人たちも悪い人じゃないからなんだろうけども。
「……あ、なまえ!ルフィ呼んできてくれ。」
「あ、うん。」
クリケットさんがむくっ、と起き上がったのだ。まだ寝ててほしいのが本音だが、そんなことは聞いてくれないだろう。
「ルフィ〜〜!!クリケットさん起きたよ!」
「お、起きたか。」
ケンカしてるわけでもないだろうに、ショウジョウがマシラを蹴っ飛ばしてるのが見えたが…あえて無視しとこう。ルフィ、外に出ていたゾロとウソップも中に入ってきてみんなでクリケットさんを囲む。
「ひし形のおっさん!!聞きてェ事があんだよ。」
「迷惑かけたな。おめェらをいつもの金塊狙いのアホ共だと思った。」
「え!?金塊をお持ちなの!?」
「狙うな狙うな。」
金塊と聞いてナミの目がベリーになる。いや、狙うとクリケットさんいわくアホ共に入るけどいいの?