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異世界人の冒険

第35章 同志


「……………え?」

ミシミシと嫌な音を立てて、甲板の板が取れ始めた。あの人の声がここまで飛んできたんだ!

「まずい!!!やっぱりこの船にも影響が!!!修理箇所からみるみる壊れてく!!!」

「ただでさえ船体はもうボロボロだってのに!!」

「ここにいちゃ解体されちまうぞ!!」

「全速前進!!!この声の届かない場所へ!!!」

この超音波、さっきまでは人に影響なかったんだけど途中からキンキンしてきた。船を動かすみんなは凄いな、私なんてもともと大きい音に敏感だからすぐギブアップして耳抑え始めちゃったし。




しばらくしてから音波の届かないところまで逃げることに成功した。それにしても船への損害は大きいもので、手伝えるもの総出で船の修理へと取り掛かっている。

「あのオラウータンめっ!!船をさらに破壊してくれやがってよォ!!!」

「気がつきゃいつの間にかボロボロだな、この船も…かえ時か?」

「勝手なこと言ってんじゃねェぞてめェまで!!」

ウソップが大事にしてる船だもんね。カヤがくれた船ってことも大きいんだろうけど、この船はシロップ村から一緒に旅立った仲間なんだってこともあると私は思う。

「文句言っても仕方ねェよウソップ!G・M(ゴーイングメリー)号もおれ達の大切な仲間なんだ。頑張れっておれ達でよ!直してやろうぜ!!」

「ルフィ…!!おめェって奴ァ…………」

「「あ。」」

船長らしく、仲間を同じように大切に思ってるルフィが言うとやっぱり感動する。ウソップもそう思ってたか、静かに涙するが…持ってたハンマーを打ち付けるのが強かったみたいで、バキッ、と嫌な音をたてて破壊させてしまった。

「てめーーーーー!!!!」

みんなで船修理してなんとか壊れたところは修復できた頃…東の海岸が見えてきた。本当にバズれなんだね、ここまでくるのに時間かかったわ。

「着いたわ、地図の場所。ここに例の…誰だっけ?」

「モンブラン・クリケット、だよね?」

「えぇ。」

「その、夢を語る男が住んでるのね?」

ロビンは興味なさげに、ナミは眉を顰めて男が住んているって場所を見ていた。私はというと、ポっカーンとしていて、空いた口が塞がらないとはこの事である。
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