第5章 旅立ち
「じゃあ……遠慮なく。」
ここに来て初めてのタメで皆に言うからみんなも少しだけドキドキしてるみたい。まぁ最後だしいいか。
「コルボ山に来て、私本当によかったなって思ってるんだ…実はある事情でこの島に来て、不安だったけど、ルフィに会えて、ダダンさん達に会えて!!よかったと思ってる!ルフィが活躍するところを見てて!そして応援してて!皆、元気で……大好きだよ!」
しばらくの沈黙……からの歓声。俺も好きだぞー、とかなまえちゃん可愛いー、とかおれもうだめ泣く、とか、色々聞こえたけど。これでお別れも終わった。ルフィを追いかけよう。
村に行ったら、既にルフィは漁船に乗っていた。え、漁船なの?
「お、来た来たなまえーーっ!!おせぇぞー!!」
「ごめんごめん、ダダンさんに挨拶してたからねー」
荷物を持って漁船に近づいた私を確認してルフィは、空を仰いで大きな声で叫んだ。
「サボ〜〜〜〜〜!!!見ててくれ!!!おれも海へ出るぞぉ〜〜!!!…サボが1番…!エースが2番目…!おれは3番目だけど負けねぇぞ!!待ってろよエース!!すぐに追いつくぞ!!」
「何だルフィ!!叫んだりブツブツ言ったり、何かのまじないか?」
「エースって誰だ?」
「まじないじゃねぇ、挑戦状だ!!」
ニコニコと見守っていた私に、ルフィは真正面から向き合ってきた。ので、私も習ってルフィを見る。ニカッ、と笑って言った。
「なまえ!!お前、おれの仲間になれ!!おれの船の副船長になってくれよ!!」
「……うん、喜んで!!」
ルフィは覚えててくれたのだ。私との約束を。しかも副船長に任命してくれるなんて!嬉しいな。ルフィの手を取って船に乗り込む。すると村の人達は。
「なんだよ、告白すんのかと思ったよ。」
「なー。」
とかのたまってらっしゃる。いやいやそんなのまさかのまさかだよ!!