第34章 夢を追う者
「ル………ル…ル…ルフィ!!!ゾロ!!!お前ら何だそのケガ!!!何があったんだ!!?」
「どうしたのよ一体!!?まさか何か問題起こしたの!?」
「なまえちゃんっ!!!なまえちゃんは無事か!!?」
「ああっ!!!い!!い!!!い!!!医者ァ〜〜〜〜〜〜〜っ!!!」
「だからおめェが診ろよ。」
なんとなく予想はしてたけど、みんなが慌てる。まぁサンジはありがたいことに私の心配をしてくれたが。いや、私だけか。でも、今はこの船のわちゃわちゃ感が凄く有り難い。思わずうるっ、と涙腺が潤んできた。……え、待ってボロボロと涙が止まらなくなって…
「…………う、うぅぅ…うわぁぁあああん!!!」
船に上がって、慌てて救急バックを持ってきたチョッパーにルフィとゾロが診て貰ってるときに、耐えられなくなって号泣してしまった。
「な、なんだ!?」
「なまえちゃん!?どうしたんだ一体!!」
「うわぁあああああああ!!!バカぁあああ!!!なんでえええええ!!!うぇぇええええええ!!!」
ボカボカ、とルフィの胸辺りを思いっきり叩く。なんで、なんて私分かってるのにね。最初に理解して納得して、何もしないことを決めてたのに…やっぱり見てるだけは辛すぎだ。ルフィもそれは分かってたようで、子供のようになんでなんでと繰り返し泣いてる私を好きにさせてくれている。それが今は有難かったりする。
「………ごめんなさい、取り乱しました。」
「「「「「お、おぉぅ……」」」」」
思う存分泣き喚いてスッキリした私は、スンッ、とした顔で礼儀正しく謝った。男たちは困惑したような顔をしている、ウケる。
「………で、何があったのよ。あんたが号泣するんだから、よほどのことなんでしょ?」
「大怪獣何モゲラと戦ってきたんだ?」
「海賊だ。いいんだ、もう済んだから。」
「あァ。」
モゲラって……まぁ確かに海賊よりは大怪獣と戦ってきた方がマシだったかもしれない。あんな屈辱を経験するなら…あぁ、未練たらたらだなぁ。