第34章 夢を追う者
「席くらいすぐに空けろ。気の効かねェ奴らだ。」
「ホラ、お待ちどう。」
「まァ飲め。」
「おお、ありがとう。なんだ、いい奴だな。」
「待ってルフィ!!!」
出てきた飲み物を受け取り、ベラミーはルフィに1つ渡した。ルフィは喜んで受け取り飲もうとグラスを傾けたが…その途端、ベラミーが立ち上がりルフィの頭の後ろから思い切りカウンターに押し付けた。勢いと力が強かったみたいで、木でてきていたカウンターはバキバキと壊れ、ルフィはその中に埋もれてしまった。
「ルフィ!!!」
慌ててカウンターに埋まったルフィの肩を持ち上げ怪我を確認する。ルフィの顔はやっぱり色々と切れていて痛々しかった。しかし、今の攻撃でルフィとゾロが戦闘体制に入ってしまった。ルフィは私の手を振り払うとベラミーを睨んだ。
「よォし…覚悟できてんだなお前。」
「ハハッハハハ!!!こいつはケンカじゃなくてテストさ!!来い、力を見てやる…」
は?何こいつ。ルフィの力を見るために攻撃したの?どんだけ自分の力を過信してるの?でも、私までキレてちゃ意味がない。何も情報を聞き出せていないのにケンカが始まっちゃったらもう何も手に入らない。ナミに怒られる、最悪手が出る。それだけはヤダ。
「……っ、すみませんおじさん!!私達“空島”へ行くのに情報がほしくて…何か知ってませんか!?」
しん…
ベラミーが攻撃したことにより店中がざわついてて声を張り上げて店主さんに問う。すると、ざわついてた店が静かになった。
「………え、何か…?」
「「「「「「「「「「ぎゃあっはっはっはっはっはっは!!!ハッハッハッハッハッハッハッハッハ!!!」」」」」」」」」」
店中の海賊達が一斉に笑いだした。え、何?何かおかしなこと言った?新たな島へ行く時には何も知らないんだから、ある程度の情報を手に入れようとすることって普通でしょ?
「………“空島”だと………!!!」
「うわっはっはっは!!!勘弁してくれ!!!」
「………どうして?だって、ログポースはちゃんと空を指してて…!!!」
どうして笑うのだ。ログポースが指してる場所は絶対に島があるとさっきロビンが教えてくれた。地図も見つけた。笑われるようなことはしてないのに。