第33章 ジャヤへ
「んもぅ……なんの為に海底へ潜ったの!!?こんなガラクタばっかり持ってきて、空への手がかりなんて一つもないじゃない!!」
「だからなかったんだ、何も!!」
「ああ、それがホントなんだよナミさん。あの船は明らかにすでに何者かに荒らされた後だった。でなけりゃ何かしらの理由で内覧が起き殺し合ったかだ。」
「だったら尚更情報が必要じゃない!!いい!?これからもし私達が空へ行くというのなら、あの船に起こったことはもしかして私達の身にふりかかるかも知れないって事なの!!“情報”が命を左右するのに、何このさびれた剣!!食器!!生タコっ!!必要なのは『日誌』とか!!『海図』とか!!そうゆうの!!」
ナミがご乱心だ。言うことは正しいんだけど、比較的しっかりしてるサンジが何もなかったんだって言ってたんだから、ホントに何もなかったんじゃないだろうか。そんな怒りに任せてせっかく持ってきてくれた物をガンガン蹴るのもどうかと…何でタコいるの?
「それなにルフィ?」
「ヨロイ。」
キラン、としてナミに言ったルフィ。秒で鎧ごと砕かれ殴られてしまい床に倒れた。今のナミに敵う奴は誰もいないよ。
「………あーぁ、でも探し損かぁ…せっかく潜水してもらったのに報酬無しなんて。どうしよう、ナミ。」
「……ふふ、大変そうね。」
「大変なのはこれからよ。ホントバカばっかり、これで完全に行き先を失ったわ!!」
確かに、ログポースが上を向いてる限りどこにもいけないし、まず島が近くにあるかも分からない。本当にこれからどうすればいいんだろう。行き詰まってしまった。
「…………はい。」
「えっ、“永久指針(エターナルポース)”……!!これ…」
「さっきのおサルさん達の船から盗っといたの、一応。」
………えっ、いつの間に。甲板にいなかったから、船の中で本でも読んでんのかと思ってた。ちゃんと仕事をしてくれてたなんて…なんて優秀なんだ、この人は。