第33章 ジャヤへ
私が顔を上げたときにはすでに天気は戻っていて。今はこの晴天がとてもありがたく思える。みんなもヘタ…とその場に座り、疲労が目立った。
「……あり得ねェ…」
「ああ…あのデカさはあり得ねェ…」
「…今日は何がおかしいぜ………」
「………1日に……色んなことが起こりすぎだよ…」
「巨大ガレオンが降ってきたと思ったら。」
「指針を空に奪われて…………」
「妙なサルが現れて船を引き上げる。」
「でも、船ごと食っちゃうデッケーカメに遭って。」
「夜が来て…」
「最後は巨人の何十倍もある“大怪物”。」
「…さすがにあれにはビビったね、どーも…」
はぁ…と揃ってため息をつく。そこで気がついた。なんかデカイのいるな、なんか聞きなれない声が入ったなってね。
「「「出ていけ〜〜〜〜〜!!!」」」
ルフィ、ゾロ、サンジの蹴りが炸裂した。何も3人で蹴らなくっても…猿人さんキレイに吹っ飛んでいったぞ。さぁ、それよりさっきからナミが何かそわそわとしているのが目に入る。多分さっきルフィから宝を奪ってきたと聞いたからだろう。
「ルフィ、とってきたもの見せて。」
「おう、いいぞ!!」
ザバァ、ガラガラガラ…という音を立てて袋から出てきたのは……お宝というか、ガラクタに見える。あからさまにガッカリしたら顔をしたナミが大きなため息をした。
「………これは…」
「すげェだろ!!これとかカッコイイぞ!!」
サビだらけの鎧を身に纏ってとても誇らしげに笑うルフィ。いや…これが金ピカだったり銀色だったりしたらカッコイイけど、カビだらけだと汚い。