第32章 空への地図
「あ……落ちてきた船と同じだ。」
ロビンが開いてた本には、さきほど空から降ってきた船と同じ船首が乗っていた。有名な探検家だったのかな。
「骨だけでそんな事まで割り出せるの……!?」
「遺体は話さないだけ情報をもっているのよ。探検隊の船なら色々な証拠や記録が残っていた筈だけど…」
「ええ…でももう船は沈んで…」
「ルフィ!!しっかりしろー!」
「ぶわっぷっぱ、ばすぺて〜〜」
「あんた達何やってんのよォ!!!」
そっか、航海日誌とかありそうかも。ロビンにまだ情報を探って貰おうと思い立ち上がって沈みかかっている船を見る。目に入ってきたのは溺れているルフィと、慌ててるウソップであった。ナミが吠える。
ウソップがルフィを助けて船に戻ってきた。2人共ビショビショで、2人が風邪引くというよりも船が濡れてしまうという心配があってバスルームからタオルを取りに行く。考古学者かぁ…歴史を求めるっていうことしかしらないし、あまり身近に感じられる職業じゃなかったから漠然としたイメージしかなかった。例えば洞窟に行って調べるとか、地面を掘って出てきた化石などを検証したりとか…採掘と似てるかも。そこまで考えてピタッ、足が止まった。……じゃあ何でロビンは身を隠して生きていかなくちゃいけないの…?ただの考古学者だったら犯罪者にはならないはずなのに…
「やったぞウソップ〜〜〜っ!!!チョッパー!!!“空島”はあるんだ〜〜〜〜!!!」
「夢の島だ!!!夢の島へ行けるぞォ!!!」
「夢の島ァ!!?」
「……っ、」
騒がしいのは主にルフィ、ウソップ、チョッパーのバカ3人であった。思考が止まり、空島へと意識が向いた。あったというのか…何か決定的な証拠が手に入ったのかな?
「どうしたの?」
「わぶっ!!」
「お、さんきゅ。」
とりあえずルフィにはタオルを投げ、ウソップには渡して拭いてもらう。ちょっと乾いてたけど…乾くの早すぎん?
「空島があったんだ!!おれが島の地図を見つけたんだ!!」
「地図?」
「ナミが持ってるやつだ。」
促されてナミが持ってる空島の地図というものを覗き込む。確かに島がかかれている。地図の上にはスカイピアという名前が。それにしても歪な島だな…