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異世界人の冒険

第32章 空への地図


ルフィとウソップが探検だ、と言って海に浮いてる船の残骸へかけていった。色々と持ってきた残骸の中に入ってた棺桶の中から人骨を取り出し、ロビンが復元をしている。…というか、ガイコツを触れること自体凄いなって思うのは私だけ?

「何か分かんのか?」

「さァ…」

「趣味悪いわよあんた。」

「死者と美女ってのもまたオツなもんだな…♡」

どうやら思ってたのは私だけらしい。ナミとチョッパーなんか人骨にビビってちょっと遠巻きにロビンを見守ってるし。私はというと、触れないけど、復元には興味があったのでロビンの隣に陣取って見ていた。

「おお、復元完了………!!」

「ここにあいてる穴は人為的なもの。」

「…ははーん、そこを突かれて殺されたってわけかコイツは。」

「いいえ、これは治療の跡よ…“穿頭術(せんとうじゅつ)”。でしょ?船医さん。」

「………うん。昔は脳腫瘍をおさえる時、頭蓋骨に穴を開けたんだ。でも、ずっと昔の医術だぞ…!?」

…ということは、これはずっと昔に死んだ人の骨なのかな。それか昔の医術が残ってる島があるのか。チョッパーの医術の知識に改めて感心し、医者でもないのに当然のように言ってみせるロビンも凄い。

「……そう、彼が死んでからすでに200年は経過してるわ。歳は30代前半。航海中病に倒れ死亡。他の骨に比べて歯がしっかり残ってたのは、タールが塗り込んであるせい。この風習は“南の海(サウスブルー)”の一部の地域特有のものだから、歴史的な流れから考えてあの船は過去の探検隊の船。……あった、“南の海(サウスブルー)”の王国、プリスの船『セントブリス号』。208年前に出航してる。」

つらつらと自分で調べたことや人骨から得られた情報を並べていくロビン。ここの船にはいなかった、博識タイプの人間だ。私はもちろん、ナミやチョッパー、サンジまで驚きが隠せないように口をあんぐりと開けている。
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