第31章 またね
食事が終わって、私達はお風呂に入る。大きな浴場だ、龍の口からお湯が出てる。お湯に浸かりたい気持ちを抑え、ナミ達と背中を洗う。着替えたものの、砂の感覚はあり気持ち悪かったからよかった。
「気持ちいい〜〜、こんな広いお風呂がついた船ってないかしら。」
「あるわよきっと。海は広いもの。巨人もいた、恐竜もいた、雪国には桜が咲いた………海にはまだまだ想像を越えることがたくさんあるんだわ!!」
そんなビビの発言に私はナミと顔を見合わせる。そして、ニマっ、と笑ってビビを見る。考え方が変わったな、ビビ。
「あっ、その…」
「ふ、交代しよ!ビビ。」
「う…うん、ありがと。」
ビビと場所を交代して私が背中を洗ってあげようと立ったとき、ふいに視線を感じて壁を見る。
「………………は?」
隣は男子湯。壁があるし、本当にそんな心配なんてしてなかったのに……なんと覗きをされていた。サンジやウソップなら分かるが、ルフィやチョッパーも習って覗きを……いや、コブラさんやイガラムさんはだめだろっ!!!
「きゃああぁ!!!?」
一瞬でも裸を晒してしまったことにボボボッ、と顔が熱くなる。タオルは持ってたけど体に巻いてなかったから、慌てて背中を向けてしゃがみ、タオルを後ろにかける。
「ん?」
「ちょっとみんな何してるの!!?」
「あいつら…」
私の叫びでナミとビビも気付いて壁を見る。ナミはあまり動揺してないみたい。おもむろにすくっ、と立ち上がって……
「え……」
「幸せパンチ!!1人10万よ♡」
なんと体に巻いていたタオルをはらり、と落として体を自ら晒してしまった。あまりにも刺激的なナイスバディを見てしまった衝撃で、よく分からないダメージを食らって男子共は壁から消えた。
「ナミさん!!!」
一人残らず床に落ちる鈍い音が響き、しゃがんでいた体を起こす。よくもまぁそんな堂々と裸を見せられるもんだな。何事もなかったかのように浴槽に入り、足を伸ばす。私とビビも習って浴槽に足を入れ、疲れた体を休ませることにした。