第30章 タイムリミット
アルバーナが見えてきた。やっぱりアラバスタ最速と言う名は伊達ではないみたいで。とても早くアルバーナへ着いた。カルガモに乗りながらお互いどこをどう行くか、集合はどこにするかなど話し合ってきたが……ここからはビビとはしばし別行動となる。
「…………がんばって。」
「ありがとう、……みんなもどうか無事で。」
静かに私達の群れから離れていくカルーとビビ。岩陰に身を潜め、もう見えている向こう側の反乱軍を止める役割がある。私達はアルバーナの前の岩に見えてるオフィサー・エージェントと戦わなければいけない。一層気を引き締めなきゃ。
「さァ、正念場だ。ドジ踏むなよ!!!行くぞ!!!『アルバーナ宮殿』で会おう!!!」
号令をかけて、私達は駆け出す。今だけ、この瞬間を大事にしたい。この先どうなるか分からないけど、でもこの一体感は今までにないほど私の胸を高鳴らせた。
ナンバー・エージェントの姿が見えた時、前から野球ボールのようなものが投げ出された。
「近付くな!!!」
素早くカルガモ達はそのボールを避け、爆発を回避した。手はず通り、サンジとチョッパーがまず南へ抜ける。その後をMr.4とミス・メリークリスマスが追っていく。
「必殺…“火炎星”っ!!!」
ウソップがMr.1の気を引くため攻撃を仕掛けた。それはMr.1によって軽く避けられてしまったが、それでいい。ナミとゾロが西へ抜けていくのが目的だったから。その後をMr.1とミス・ダブルフィンガーが追っていく。…ということは、私達の敵はMr.2……私はそのままMr.2に追ってくるよう仕向けるために突撃をした。イワンXの帽子の角は結構固く、Mr.2を軽く負傷させることができた。
「さァ、私達は南西門(ゲート)へ。」
その後を鼻血を垂らしながら追ってくるMr.2。これで私達の作戦は成功した。敵が単純でよかった。門に入ると、国王軍が立ちふさがっていたが、カルガモを見てフリーパスで中に入ることができた。そして追ってきてることを確認し、国王軍の目の届かないところ…人気が少なくて簡単にビビの邪魔ができないところで止まった。