第29章 アルバーナへ
「違うっ!!!あれは…っ!!!カルーっ!!!それに……!!『超カルガモ部隊』!!!迎えに来てくれたのね!!?」
アラバスタ王国最速のカルガモ、カルーとその仲間達。丁度人数分カルガモがいるのが凄くありがたい。この子達に乗ったら、予定時間より早めに着くみたいだ。
「さァ早く!!」
みんなが各々カルガモに乗ろうとする。しかし、これでいいのか。B・Wは私達の顔を知ってる。少なくともMr.2がオフィサーエージェントにいる限り、サンジ以外のみんなは顔が割れてしまってる。それはいいんだけど、敵はビビと反乱軍のリーダーであるコーザを合わせたくないはず。だからそのための邪魔をしてくるだろう。
「待って!!作戦を……立てない?」
「……作戦?」
「おいおい!!そんなのん気に立ててる場合か!!時間がねェんだぞ!!」
「分かってるけど……どのくらい時間取れるかな?」
「……取れるとしたら……ギリギリで10分。」
「分かった!!お願い、時間頂戴。」
確かに時間はないし、コーザと会えなかったら戦いは確実に始まってしまう。だけど、やっぱりなにも作戦を立てないで全面対決は無理だと思ったのだ。ビビを確実にコーザに会える作戦を考えなくちゃいけない。
「ビビは…反乱軍のリーダーに絶対に会わないといけない。敵はビビとリーダーが会うことを邪魔してくるはず。だよね?」
「えぇ…」
「でも私達の顔は割れてしまってるし、今更何か小細工をしたって!!」
「ビビだって分からなくしたらどうかな。」
「……それはどういうことだ。」
何を今更そんなことを、とナミとウソップが慌てたように言った。でも、私の発言で興味をもったゾロが聞いてきた。大丈夫、これは絶対上手く行く。