第29章 アルバーナへ
「カモフラージュ作戦。全員がカルガモに乗って、同じコートを羽織るの。カルガモの背中に旅人用のマントが入ってた。それを全員で着て、分からなくする。」
「なるほど…しかし、それが何の解決になるんだい、なまえちゃん。」
ただのカモフラージュじゃビビとコーザを会わせようとするのは難しい。ここからが本番だ。
「ビビ、アルバーナへの入り口っていくつある?」
「3つよ。東と西…そして正面。」
「これから2人に別れて行動をしよう。私達は6人だから3組になる。それぞれ3つの入り口からアルバーナへ入ってもらう。相手は男女ペア2組とMr.2だけだから、それぞれ1組ずつでおびき寄せるの。ビビとリーダーから充分に引き離せたところで正体を初めて見せて、そこの場所で戦ってもらう。その間ビビは、リーダーと反乱軍を止めてもらえば、敵に邪魔されずに説得することができるんじゃないかな。」
「「「「「…………………」」」」」
「えっ、ダメ…………かな?」
つらつらつらと立てた作戦を話す。が、みんなからの反応が見られなかった。説明の仕方が悪かった?それともこの作戦じゃダメだったかな。何かしら反応はしてほしい、不安になってしまうじゃないか。しかし、次の瞬間。
「お前ェ頭いいな!!」
「いい作戦ね、それでいきましょう!!!」
「そこまで考えてなかったぞ、おれ…」
大絶賛だった。よかった、これで相手にバレずに邪魔されずにアルバーナへ向かうことができる。
「おい、そのペアはどうやって作るんだ。」
「……適当に…バランスよく?」
ペアの組み合わせまでは考えてなかったよ、さすがに。できるだけバランスよくしたい。私とナミとウソップはまた別枠でみんなの強さが公平になるようにしたいな。
「ゾロ!!お前はおれと組め!!」
「張り付くな!」
「ナミすぁん!!おれと組んで〜〜っ!!」
うん、このままじゃ決まりそうにない。バックからペンを取り出して、メモ帳に適当に番号を書く。公平にこういうことが決まるものといえばやっぱり…
「………くじ引きしよう。」
みんな渋々だが引いてくれた。さて、私の番号は2番。願うならばゾロかサンジがいいんだけど…