第28章 クロコダイル
「…やァ…ようこそアラバスタの王女ビビ。いや…ミス・ウェンズデー。よくぞ我が社の刺客をかいくぐってここまで来たな。」
「来るわよ…!!!どこまでだって………!!!あなたに死んでほしいから……!!!Mr.0!!!」
「死ぬのはこのくだらねぇ王国さ…ミス・ウェンズデー。」
嘲るようにニヤリとほくそ笑むクロコダイルが腹立だしい。それはビビもそうだったようで、武器を取り出して一目散にかけていった。
「お前さえこの国にいなければ、アラバスタはずっと平和でいられたんだ!!!!」
「待てビビ!!!ここを開けろ!!おれ達を出せ!!!」
「“孔雀(クジャッキー)”“一連(ストリング)スラッシャー”!!!」
座ってるクロコダイルはビビが攻撃を仕掛けても微動だにしてない。そのまま攻撃が頭を貫いてイスまで切り落した。威力は抜群だが…
「気がすんだかミス・ウェンズデー。この国に住む者なら…知ってるハズだぞ。このおれの“スナスナの実”の能力くらいな……ミイラになるか?」
後ろからビビを捉えて動きを止めたクロコダイル。ビビは恐怖で体が固まってしまっている。
「!!!…す…砂人間…!!!」
「コラお前ェ!!!ビビから離れろぶっ飛ばすぞ!!!」
女の子を後ろから羽交い締めにするなんて…しかもいい年したおっさんが…ビビを解放させなきゃ、まずその考えが出た時には私の体は動き出していた。
「ビビを離せ、砂野郎!!」
気づいたら私は、ウソップやルフィ用に取っておいた小さい樽に入った水をクロコダイルにぶっかけていた。もちろんそれはまぁ避けられたわけだけど。クロコダイルに睨まれて、少し怯む。こんな汚い言葉を敵に浴びせられることができるなんて、私すごい!!なんて感動してる暇はない。
「…………」
「ひぇ……んぐっ!?」
さらさらと音がしたと思ったら首にクロコダイルの手首があって…首を絞められた。苦しい
「お前ェ!!!なまえを離せ!!!」
「小賢しいガキが…」
「なまえさん!!」
なんとも情けない。ビビを助けようとしてした行動だというのに、私が拘束?されちゃってどうするの。
「まぁいい。座りたまえ。」
私とビビは椅子に座らされた。椅子と手を縄で固定されて、動けない。まぁ椅子ごとなら動くことができるが、なんせ体力が。とりあえずここで殺されなくてよかった。