第28章 クロコダイル
「………ペル…!!?まさか“ハヤブサのペル”…!!?アラバスタ最強の戦士じゃねぇか…!!!」
「“トリトリの実”モデル“隼(ファルコン)”。世界に5種しか確認されぬ『飛行能力』をご賞味あれ…」
なんとなくそんな感じはしてたが、この人も能力者なんだ。トリトリの実…世界に5種しかないうちの1つを持ってるって結構レアだね。人間で私と挨拶をかわしたペルさんはみるみるうちに鳥の姿になって敵の方へ飛んでいった。
「“飛爪(とびづめ)”」
強い……一瞬で大人数を倒してしまった。これで道は開けた。
「助かった……!!急がなきゃ、みんなの所へ…!!!」
「そう、その気なら話は早いわ。」
誰もいなかったはずの背後から声がした。慌ててう後ろを振り向くと…ウイスキーピークでイガラムさんを破壊した女、ミス・オールサンデーがいた。
「……なんでここに……」
「華麗なものね…初めて見たわ。飛べる人間なんて。……でも…私より強いのかしら。」
さっきのペルさんの強さを見て、何も動じないミス・オールサンデー。しかも私より強い?と言ってることから相当強いのか、はたまたペルさんに勝てるような能力者なのか…どちらにせよ、怖いことに変わりはない。
「ビビ様…こいつらのことですか。我らが祖国をおびやかす者達とは………!!!」
「……もう使い物にならなそう…大切な社員なのに…よければ王女様を私達の屋敷へ招待したいのだけど、いかがかしら?」
「くだらん質問をするな。問題外だ。」
「ナメんじゃないわよ!!!」
「ビビ!!」
ビビの渾身の技はミス・オールサンデーの片手で抑えられてしまった。ヤバイ、これは体裁逆転される様な嫌な予感がする。
「まぁ、お姫様がそんなはしたない言葉口にするものじゃないわ、ミス・ウェンズデー。」
「よくもイガラムを…………!!!」
「イガラム…?あぁ…Mr.8…」
「………!!?…まさか、お前がイガラムさんを…!!?」
ペルさんとの距離が離れてるはずなのに、ここまで感じるほどの殺気が感じられた。ペルさんはイガラムさんを尊敬していたのだろう。