第28章 クロコダイル
「あいつらに任せて大丈夫かな。」
「お使いくらいできるでしょ、平気よ。」
「そうかね…どうせまたトラブル背負って帰ってくるんじゃねぇのか?準備運動でもしといた方がいいぜ。」
「……やめてよフラグ立たせるの…」
「……ふらぐ?」
レインベースに到着した私達は、ルフィとウソップに水の調達を任せて町の一角で休憩を取っている。ここもナノハナのようにキレイな町だ。さすがギャンブルの町と言ったところか。
「ゲッ…あいつら海軍に追われてるぞ!!」
「ウソでしょう!!?で、何でこっちへ逃げてくんのよ!!」
頼んだ水はちゃんと樽3個持っていて、それはいいんだけど…なんでこの町にも海軍がいるの!?というか、なんでまた呼んできちゃうの!?
「おいみんな!!!海軍が来たぞォ!!!」
「お前らが連れてきてんだよっ!!!」
くっそ、人がいっぱいで全速力で走れない。しかもずっとマツゲに乗ってたせいか足がなまっててもたついてる気がする。ぶつかったらごめんなさいね、街の人たち!!
「マズイんしゃねぇか!?町の中を走るとB・Wに見つかっちまう。」
「もう手遅れだと思うぜ。」
チラッ、と横目で見ると…確かに、いたるところに手配書みたいのを持っている人達がこっちを見ている。まぁどうせすぐ見つかるとは思ってましたけどね!!
「じゃ行こう!!」
「え……」
「クロコダイルのとこだ!!!ビビ!!!」
「………!!うん。あそこに…!!ワニの屋根の建物が見えるでしょ!?あれがクロコダイルの経営するカジノ“レインディナーズ”!!」
ピラミッド型で結構派手な建物が見えた。頂上にはバナナを乗せてるワニが。大きな建物だから目的地が見やすくて丁度いい。
「散ったほうがよさそうだぜ。」
「そうだな。」
「よしっ!!じゃあ後で…!!“ワニの家”で会おうっ!!!」
ルフィ、ゾロ、サンジの3つのグループで別れた。だいたいグループ行動のときは私はルフィにくっついて行くことが多いが、ルフィは建物の上に飛び乗ってしまったので追えない。いや、氷使えば追えるけど……今回はゾロとビビのグループを追っていく。