第27章 かけるモノ
「………ビビ。」
「なに?」
「おれはクロコダイルをぶっ飛ばしてぇんだよ!!!反乱してる奴らを止めたらよ…クロコダイルは止まるのか?その町へ着いてもおれ達は何もすることはねぇ。海賊だからな、いねぇ方がいいくらいだ。」
確かに。言ってることは正論である。ただ、まだ何がいいたいか分からない。
「………それは…………」
「お前はこの戦いで誰も死ななきゃいいって思ってるんだ!!国のやつらも、おれ達もみんな!!“七武海”の海賊が相手でもう100万人も暴れだしてる戦いなのに、みんな無事ならいいと思ってるんだ!!!甘いんじゃねぇのか?」
「ちょっとルフィ!!あんたは少しはビビの気持ちも…」
「ナミ。」
「だけど…っ!!」
「お願い。」
ビビの気持ちを一番に理解しているナミが今度は声を荒げた。ルフィだってビビの気持ちも分かってるはずだ。分かってるはずなのになんで
「何がいけないの!?人が死ななきゃいいと思って何が悪いの!!?」
「人は死ぬぞ。」
パンッ!!
ビビが、ルフィを叩いた。これは本気で叩いたんだろう、ルフィはゴロゴロと転がっていった
「やめてよ!!!そんな言い方するの!!!今度言ったら許さないわ!!!今それを止めようとしてるんしゃない!!!反乱軍も!!国王軍も!!!この国の人達は誰も悪くないのに!!!なぜ誰かが死ななきゃならないの!?悪いのは全部クロコダイルなのに!!!」
「じゃあ何でお前は命賭けてんだ!!!」
今度はルフィがビビを殴った。しかも本気で。ルフィが仲間に、女に暴力を振るのは始めてみた。みんなが今度は慌て始めた。
「おいルフィ!!!やりすぎだ!!!」
「てめぇルフィィ!!!」
「止めてよ、見てないで!!!……なまえ?」
「…………っ。」
ビビを殴るのは確かにやり過ぎかもしれない。だけど、それこそ本当にただやり返しただけじゃない気がして…真意が読めなくてもどかしくなる。