第26章 兄弟
「………ごめん。」
チョッパー、ビビ、ルフィの3人以外は深く溜息をついた。あ、本当に申し訳ない。…今度からは極力話すようにする。極力!!…でも、素性を知れたお陰で少し私に対する疑問も晴れたようで。前よりも疑いをかけていたメンツの私に向けてた表情が柔らかくなった気がした。…気のせいかな。特にナミとゾロ。多分、ルフィの妹だと認識したお陰だろう。これはルフィの人柄に感謝だな。
「なんだお前ら、知らなかったのか。おれとなまえはずっと一緒にいたんだぞ。な!!」
「…あ、うん。」
「エースよりもいたもんな!!」
「そうだね。ちょっとシスコンっぽいけど。」
「シスコン………???」
シスコンという言葉はわからないみたいで、首を横に傾けたルフィ。しかし、私の言葉でみんなが…ビビまでも首を縦に振るもんだから可笑しくてたまらない。
「エースもシスコン気味なんだよね…私を誰の船に乗せるかで言い合ったほどだもんね。」
「おれが勝ったけどな!」
「譲ったんだよ、お兄ちゃんだから。ケンカしてたら負けてたでしょ。」
「いーや、今やったらおれが勝つね。」
「お前が、誰に勝てるって?」
ルフィとのなんでもないようなやり取りをしてると、みんなの顔が驚いた顔から穏やかな顔に変わっていった。うちらは基本バカみたいなやり取りしかしないしなぁ…。ルフィが勝ち宣言をした時、ルフィの後ろからエースがどこからか飛び込んできた。
「エ〜〜〜〜〜〜ス〜〜っ!!!」
「よう。」
「エース!!」
「うおっと……なんだお前、凄い可愛いカッコしてるな。」
3年振りの再開で感極まってしまいエースに抱きつく。いきなり抱きついた私をそのまま受け止めてくれて、しかも褒められてしまった。そんなさらっ、と褒められるようになったんだね。
「あー、こいつァどうもみなさん、ウチの弟と妹がいつもお世話に。」
「や、まったく。」
礼儀正しい……マキノさんの特訓のおかげか。てか、なんでお前が答えるんだよウソップ!!