第25章 仲間の印
「ビビ!風と気候が安定してきたみたい。」
「ええ…アラバスタの気候海域に入ったの。海ねこが現れたのもその証拠。」
「後ろに見えるあれらも…アラバスタが近い証拠だろう。」
ゾロに言われてみる。海ねこに隠れてて見えなかったけど、後ろに物凄い数の船が見えた。
「船があんなに!!いつの間に!!?」
「おい、あれ全部B・Wのマーク入ってんじゃねぇか!!!」
「社員達が集まり始めてるんだわ…!!あれはおそらく『ビリオンズ』!!オフィサーエージェントの部下達よ…」
「敵は200人はかたいって訳だ…」
「それもB・W社精鋭200人、ウイスキーピークの賞金稼ぎとはわけが違う!!」
まぁウイスキーピークの奴らはゾロが全滅させちゃったんだけどね。あの数が100人だっけ?その2倍か…生きていけるのかな。
「い…いい…!!今の内に砲撃するか!!!」
「行ってぶっ飛ばしたほうが早ェよ!いやまて!!メシ食うのが先だろ!!」
「バカ、気にすんな。ありゃザコだ!!」
「そうさ!本物の標的を見失っちまったら終わりだぜ。こっちは9人しかいねぇんだ。」
「いいか、あのオカマ野郎の変身は完璧だ。いつ、誰がこの中の誰かになりすましてビビの命を狙ってくるかも知れねぇ。仲間を少しでも怪しいと感じたら…………この包帯を取って“印”を見せ合う。それができなきゃニセ者だ。」
さっきゾロの言っていた対策とやらを聞いてみた。これは…覚えてる。有名なシーンに直結するものだもの。
「へぇ、2段構えの印とは気が利いてておめぇらしくねぇな…さてはおめぇがすでにオカマ野郎!?」
「斬るぞてめぇっ!!!」
「お、ゾロだ。」
「なんだゾロか…」
いやいや、さっきMr.2は行ったばっかりだよね?ゾロのわけないよね?
「……とにかく、印をどうするかだよね。」
「印ならバツがいい!!」
「なんで?」
「海賊だろ。」
「でもありゃ本来相手への“死”を意味するんだぞ。」
「いいんだ、バツがいい。なぁビビ、カッコいいもんな!!」
「うん、私もそれがいい。」
「何でもいいから描けよ。本題はそこじゃねぇんだ。」
そうして決まったバツ印。まぁ私も丸よりはバツの方がなんとなくカッコいい気がするので賛成である。みんなにバツ印をつけて、包帯で左手を巻く。