第25章 仲間の印
「いやーホントに、スワンスワン。見ず知らずの海賊さんに命を助けてもらうなんて。この御恩一生忘れません!!あと、温かいスープを一杯いただけるかしら。」
「「「「ねぇよ!!!」」」
なんというか…図々しいオカマではあるが、悪い人ではないと思われる。
「アラ!!あなたカーーワイーーわねー好みよ♡食っちゃいたい、チュッ♡」
「…………う……………」
どうやらこのオカマ、ビビが好みらしい。いい趣味してるのね、でも心は女じゃないのこの人。ビビは少し引いたような顔してたけど。
「お前泳げねぇんだなー。」
「そうよう、あちしは悪魔の実を食べたのよう。」
「へー!!どんな実なんだ?」
「そうねい。じゃああちしの迎えの船が来るまで慌てても何だしい。余興代わりに見せてあげるわ。これがあちしの能力よーう!!!」
この人、ノリがいいらしい。と、ちょっと気を抜いた時、ルフィに思いっきり張り手を食らわした。ルフィは勢いで船の壁に飛ばされてしまった。
「ルフィ!!!」
「何を…」
みんなが一斉に警戒態勢になった。ゾロが刀を抜き始めるが…
「待ーーって待ーーって、待ーーってよーーう。余興だって言ったじゃなーーいのよーーーっ!!!ジョ〜〜〜〜ダンじゃなーーーいわよーーーーう!!!」
「……………えっ?」
オカマの顔が…ルフィになってた。いや、顔だけじゃない声もルフィそのものになっていたのだ。
「そっくり!!?びびった!?びびった!?がーーっはっはっはっ!!!左手で触れればホラ元通り。これがあちしの食べた“マネマネの実”の能力よーーう!!!」
マネマネ…これは便利だね。時と場合でその人に成りすことができるんだから。でも、戦闘に置いてはあまり意味がなさそうだけど。
「スッ、スゲーーーーーッ!!」
「まぁもっとも殴る必要性はないんだけどねーーいっ。」
みんなの左ほっぺたをとんとんとん、と触っていく。私はビビと2階にいたから触られなかった。
「この右手で……顔にさえ触れれば、この通り誰の真似でもで〜〜〜きるってわけよう!!体もね♡」
「「「ぶうっ!!!」」」
「やめろ!!」
「ア〜〜〜ウチ!!!」
ウソップ、ゾロ、チョッパー、ナミの順で顔を変えていくオカマ。最後のナミだけ、体を見せてナミに殴られていた。