第25章 仲間の印
「“王下七武海”っていうのはつまり、世界政府に雇われた海賊達のこと。“七武海”が財宝目当てに海賊を潰すのも、“海軍”が正義のために海賊を潰すのも国の人達にとってのありがたさは変わらないってわけ。結局、町を襲う海賊達を追い払ってくれるんだもの。」
「まァそりゃそうだ。…しかしそのアラバスタの英雄(ヒーロー)が、実はアラバスタを乗っ取ろうとしてるとはみんな夢にも思ってねぇんだろうなぁ。」
「とにかくおめぇ、クロコダイルをよ!!!ブッ飛ばしたらいいんだろ!!?」
「ええ…暴動をまずおさえて、国からB・Wを追い出すことができれば…アラバスタは救われる。」
「でもよ、そのB・W(バロック・ワークス)って会社のシステムは一体どうなってんだ?“Mr.”“ミス”だっていうあれは。」
「システムは簡単よ。まず頂点にクロコダイル…つまり“Mr.0”がいて、その“Mr.0(ボス)”の指令を直接受ける“エージェント”が12人と1匹いるの。彼らは全員『Mr.+ナンバー』の名をもっていて、その力に見合った女性の“エージェント”とペアを組む。Mr.13とミスフライデーは中でも特別で、任務失敗者への仕置人という立場。エージェントの中でもMr.5以上は“オフィサーエージェント”と呼ばれてて、そのほとんどが悪魔の実の能力者。本当に重要な任務の時にしか動かない。それ以下はフロンティアエージェント。社員を率いて“偉大なる航路(グランドライン)”の入り口で会社の資金集めをするのが仕事。これが秘密犯罪会社“B・W(バロック・ワークス)”よ。」
「そ〜〜〜か、じゃあ!!!クロコダイルをよ!!!ブッ飛ばしたらいいんだろ!!?」
「お前絶対理解してねぇだろ。」
ルフィはこの話は難しいだろうな。まぁ理解してもしなくても、終着点はクロコダイルなわけだから。大将を取るのが船長の仕事だもんね。
「ってことは間違いなく、B・W(バロック・ワークス)社最後の大仕事、アラバスタ王国乗っ取りとなれば…その!“オフィサーエージェント”って奴らの残りは全員…」
「……ええ、集結するはず。」
集結かぁ…戦えるのかな、私。ってこんな弱気なこと言っちゃだめだよね。ビビの為だもん、なんとしても勝たなくちゃ。アラバスタへ着く前に覚悟を決めとかないと。