第24章 冬島に咲く桜
「まっはっはっはっは!!そこまでだ貴様らっ!!!」
「げ、本当ジョーブだなあいつ…」
「なんとここは『武器庫』だ!!!鍵はおれのみが持っている!!!この中には当然ありとあらゆる武器が揃えてあるわけだ!!!それらをこのおれが全て食いつくし!!“バクバク食”で体の一部にした時!!貴様らは世にも恐ろしい“人間兵器”を目の当たりにすることとなるのだ!!!さァ開くぞ!!!“恐怖の扉”の!!鍵がないっ!!!なぬっ!!!」
「ぶほぉ!!」
しまった、吹き出してしまった。あんなに前置きが長かったのに、肝心のその武器庫の鍵がないなんて。カッコつかないにもほどがある。
「いやまだだ!!!奥の手はもう一つあるぞっ!!!」
「あ!逃げた!!待て!!!」
逃げたワポルを追ってルフィが走り出した。ワポルはルフィに任せよう。そういえば、私ルフィに能力見せちゃったけど、何も言われなかったから大丈夫かな。ルフィのことだ、忘れてそう。
「………なんだ…『武器庫』の鍵が…『宝物庫』だった、よかったのに…つまんない。」
「………えっ!?ナミがすってたの?いつの間に……」
「倒されたときよ。取りやすそうなところにあったから盗ってやったのよ。」
なんという素早さだ。さすが泥棒、腕はなまってない。ルフィも強運だな、倒されたのが私じゃなかったら武器庫のトビラは開けられてたんだから。
「ナミさ〜〜ん、なまえちゅあ〜〜ん、平気か
!?」
「……あ、サンジ!アバラは大丈夫?…ってまたやったの?」
「あぁ、なまえちゃん!心配してくれるのかい!?」
「……よし、あんた達、ここからこっそり外に出るわよ。」
サンジは確かアバラを何本か折っていたってドクトリーヌが言ってた。来る途中に何かあったのだろう。匍匐前進で近づいてきたサンジのそばに行くと、直ぐにすっくと立ち上がってメロリンし始めた。この調子なら大丈夫だろ。
「あのおっきい扉から出ると、また誰か出てくるかもしれないから裏口から出ようか。」
「あそこに扉があったわ、あそこから出ましょ。」
途中上から崩れたような爆発音のような音が聞こえたが、多分ルフィが何かしてるのだろう。裏口から出たらドルトンさんやウソップの声が聞こえた。どうやらロープウェイが復旧できたらしい。みんなそれで登ってきたんだろうな。