第24章 冬島に咲く桜
「ウヌヌ!!最近ちょぴり太ったか!!!ならばこうだ!!!、“バクバク工場(ファクトリー)”〜〜〜〜っ!!!おれを食うっ!!」
「なにあれっ」
デッカい口で自分を頭から食べていくワポル。え、この能力って自分も食べることできるの?ヤバくない?…でもこれはチャンス。
「ナミ!!逃げるよ!!」
今度はワポルを見ているナミを引っ張って逃げる。待ってたら確実に捕まっちゃうもん。しばらくしてから…
「逃さんぞォ!!!」
「………ええ!!!?あれワポル!?」
なんかやせたワポルがすごい速さで追ってきた。そうか、さっき自分で体を食べたとき、骨格を変えて余計な脂肪分を吸収したんだ。
「まっはっはっはっはァ!!!まずはお前から死ね!!!」
ナミが押し倒されてしまった。こりゃマズイ、ナミは病み上がりなんだからあんまり動いてほしくないのに。こうなったら新しい氷の技で…
「見っけ。」
「ヌベェ!!!?」
技を出す前に飛ばされた。足が飛んできたのだ。その方向を見ると…ルフィ。……あれ、私のジャケットの袖片方ない。
「あり?あいつあんなに細かったかな…」
「…………え?ルフィ?ちょっ…どうして袖が無くなってんの!?」
「え?」
これはローグタウンでナミに買ってもらったジャケットだ。当然ナミが払った物で、私よりナミの方が怒ってる。
「あんたその服いくらしたと思ってんの!!?2万8千8百ベリーよ!!!これでも値切ったの!!」
「ごめん、だってあいつが爆弾とか…!!」
「なんであんたもこいつに貸したのよ!!」
「ご、ごめん!!すぐに渡せる服これしかなかったから………」
そっか、これめっちゃ高いやつだったんだっけ。でも私に似合ってたから買ってくれたものだったね。
「…もうっ、でも……いいわ…許してあげる。弁償は“3倍返し”にちょっと色を付けて、『10万ベリー』あんたに貸しよ。」
うわ、ごめんルフィ…なんでナミはいつも3倍返しにしようとするのかな。2万だったジャケットが10万になるなんて…