第24章 冬島に咲く桜
「そう…よかった。………あ、そうだ。いいところに来てくれたわねあんた。」
「うん?」
「寝てる場合じゃないのよ。“ドクトリーヌ”がいない内に逃げ出さなきゃ。このままじゃ3日も拘束されちゃうのよ!」
「え?でもそれって安静期間なんじゃ…」
「ごちゃごちゃ言わず早くでる!!」
「え〜〜?」
グイグイとドアへ押される。医者が言うことなんだからその3日は大事なんだろうけど…またぶり返す可能性があるってことでしょ?しょうがないから、ドアを開けるけど。
「まっはっは。」
「…………あ、ワポル…」
「な…………なに?あいつ。」
「……敵だよ。」
外に出た途端敵に見つかるなんて最悪。ルフィが言ってたケンカって、もしかしてこいつらと戦ってたってこと?戦うんなら逃さないでよね。
「さては麦わらの仲間だなァ…!!?」
「ううん、全っっ然違うわよっ!!?何のことだかさっぱり分かんない!!!」
「…ナ、ナミ?」
何を言い出すんだナミは。敵だと言ったから誤魔化して逃げようとしてるのか?そうだとしても騙されるかどうか…
「え?…そうなのか?」
「そうなの。私達はただの通りすがりの航海士仲間。じゃ!!」
「…ああ。」
騙された?え?そんなバカだったのワポル。ナミにぐいっ、手を引っ張られてそのまま逃げようとする。
「ウソつけェェ!!!」
「きゃあああああ!!!」
……が、やっぱり騙されなかったみたいだ。柱を登って私達がいる2階へ上がって追ってきた。1階へ降りる階段で、太ってるワポルは穴に引っかかってしまった。