第23章 名前のない島
天井。目に入ってきたのは雪ではなかった。さっきまでナミがいたベットに私は寝ていた。どういうことだろうか…確かさっきまで私は外にいて………ろうに肺を侵食されてそれで……あぁ、多分気絶したんだろう。記憶がないから。
「よいしょ……」
ぴちゃ…
水の音だ。なんだろうと、下を見る。水溜りができていた…私の手から。…なんで私水なんか出してるんだろう。最近は水の能力使ってないけど、調節はだいぶできるようになったはずなのに。よくみると、確かに水なのだが…先が凍ってる。
「…水が凍ってる……?」
「なまえ!!!」
「ふぁっ!?」
静かだった部屋にウソップが駆け込んできた。ビックリした…何事だろうか。
「目ェ覚めたんだな!!まだお前は寝とけ!!」
「………え?…どうしたの?」
「どうしたも何も、隣町に魔女が来てるんだ!!!」
「……え!?魔女が…!?」
ウソップはドルトンさんの机の引き出しを開け、中からこの島の地図を取り出した。そして、ドアへ…って
「待って、私も行く!!」
「…駄目だ!!お前…ろうが残ってんだろ?」
「そ、そうだけど…」
「ここにいたほうが安全だ。じゃねぇと、また過呼吸を起こすぞ!!」
「待って…ウソップ!!!」
ドアをバタンっ!!と閉められてしまった。怒ってはなさそうだ。焦りの中に私への心配がひしひしと伝わってきた。が、1人はやだ、それに私も何か協力したい。慌ててドアを開き外へ出る…
「……………………嘘でしょ。」
ドルトンさん、ウソップ、ビビはそりに乗って走り去っていた。追いかけようにも何処に向かって行ってるのか分からないし、なにより私の足では追いつかない。置いてかれた。私だけ。
なんで。なんで、ウソップは私を連れて行ってくれなかったのか。…………待て待て、冷静になれよ私。このまま闇化して行っても何も解決しない。………まず、私に何が起こったのか。
多分だけど、無意識に水を出した。その証拠にベットの下に水溜りができていたし、手からつららっぽいのがあるのが証拠だ。寒いから凍ったんだろうな……………
「水が………凍る?」
待てよ、水が凍るだと?私の能力は水である。だがしかし、雪国限定かもしれないが、氷もだせる……………と考えられないだろうか。試しに水を出してみる。