第23章 名前のない島
「ちょっと待って!!!………気が早すぎるよみんな……」
「………なまえさん…」
とりあえずたとうと思ったが、撃たれたことによるショックを起こしてて体が立ち上がらない。左腕を庇って丸まって起き上がったことにした。
「……はっ、……ビビ、一緒にお願いして…」
「ええ、分かったわ。…だったら…上陸はしませんから…………!!医師を呼んで頂けませんか!!仲間が重病で苦しんでます。助けてください!!」
私のは土下座じゃないけどあっちから見たら土下座に見えるだろうから許してほしい。ビビ、ごめん。一国の王女に頭を下げさせてしまうなんて。……でも、ルフィ達にはわかってほしい。暴力だけじゃ何も解決しないことを。
「ルフィ……あんたは船長失格だよ。暴力だけじゃ暴力を生むだけだよ!!……このケンカを買ったら…………ナミはどうなるの?」
「…うんごめん!!!おれ間違ってた!!!」
素直でよろしい。私とビビの土下座を見て、ルフィもすぐに分かったらしい。この船であるルフィが、私達と同じように村の人たちに向かって土下座をした。
「医者を呼んでください。仲間を助けてください。」
少しの沈黙。村の人たちも戸惑ってるみたいだ。お願い、みんな何もしないで。私達の気持ちをわかってほしい。
「村へ…案内しよう。着いてきたまえ。」
「………よかった…分かってくれて……」
「お前すげぇな。」
「……なまえさん……」
ルフィが本当に驚いたように言った。相手が極悪非道な海賊だったらそうは行かないけど、村の人たちだ。話し合う余地がある。
「1つ…忠告しておくが…我が国の医者は…魔女が1人いるだけだ。」
「………………え?」
「この国に名前はまだない。」
「名前のない国?そんなことってあるんですか?」
ゾロとカルーに船を任せて、私達は今名前のない国に上陸している。本当に周りは雪だらけで道が全部積もっている。
「っぎゃあああ!!!熊だあああっ!!!みんな死んだフリをしろォおお!!!」
「ハイキングベアだ。危険はない、登山マナーの“一礼”を忘れるな。」
ウソップ以外全員がハイキングベアに礼をした。…まったく、こんなに人数いる中でも怖がるなんて。