第23章 名前のない島
「そこまでだ、海賊ども。」
沖に入ったが…船を囲まれた。多分この島の住人達だ。みんな銃を持って私達に構えている。
「おい、人がいたぞ。」
「…でもヤバそうな雰囲気だ…」
「速やかにここから立ち去りたまえ。」
村の中では偉そうな位置にいそうな人がそう言った。まぁ海賊だからこの反応は正しいのか。私はこういうのが心配だったんだよなぁ…このタイミングでくるか…
「おれ達医者を探しに来たんだ!!」
「病人がいるんです!!」
「そんな手にはのらねぇぞ!!!ウス汚ねぇ海賊め!!」
「ここは我々の国だ!!海賊など上陸させてたまるか!!!」
「さぁ、すぐに錨を上げて出てゆけ!!!さもなくばその船ごと吹き飛ばすぞ!!!」
…これは、ものすごく歓迎されていないな。ウイスキーピークと真逆だ。あれは嘘だったわけだけど。これは変に挑発しちゃ駄目だろうな。穏便に、理解してもらうことだけに力を入れなきゃ…ナミが
「おーおー…ひどく嫌われてんなぁ…初対面だってのに。」
「口答えするな!!」
ドゥン!!!
「………っ!!!」
「撃った……!!!」
「やりやがったな……」
撃った。撃ったけど、一般市民だこの人達は。私達が本気で相手をしてしまったらすぐ全滅させてしまうくらいの人達だ。昔海賊にここを襲われたことでもあるのだろうか…ひどく怯えている様にも見える。
「てめぇ!!!」
「待ってサンジさんっ!!!」
「2人共っ!!いきなり動いたら駄目っ!!」
ドゥン!!!
2発目の銃声が聞こえた。またサンジにむけて発砲したのだろうか……しかし、今度は2人の前に飛び出した私が撃たれた。いきなり動いたら駄目と言っといて撃たれてたら世話ないよな。左肩が熱くなる。弾丸の勢いで倒れてしまったが…多分でもかすり傷だ。
「なまえ!!お前らあ!!!!」
「構えろォ!!!!」
ルフィの怒号で銃を構えだした村の人たち。戦闘態勢に入ってしまった麦わらの一味。