第23章 名前のない島
「島があったぞーっ!!!」
「島かぁ!!!?」
珍しく今日は朝からナミのところにはゾロとルフィがいた。昨日看病できなかったことを思ってだろうか、わからないけど。ビビはグランドラインのことをこの船の中で1番知ってるから、ログを任せている。ので、看病は私が主だ。
「おいナミ!!よかったな!!島だってよ!!病気治るぞ!!!………………………!!」
カタカタと座っているイスを揺らすルフィ。興奮しているが、無理やりイスに座ってる様にも見える。というか、島だと聞いて見に行きたいのだろう。
「…見て来いよ、いいから。」
「ぶはっ!!」
ゾロの言葉でいいのか!!?といいながら外へと飛び出してったルフィ。耐えきれずに吹いてしまう。
「ふふ……よかった、島が…」
「今何日目だ。」
「今日で3日目。早く見せないと…明後日にはナミは……」
「大丈夫だろ、島が見えてんなら。」
「……………はぁ、だよね、ごめん。」
ゾロに宥められてしまった。医者がいなかったらどうしようとか、薬がなかったらどうしようだとかよくない考えばかり浮かんでしまう。少し落ち着こう。
「…おれ達も見に行くぞ。人探しは全員総出だろ。」
「そうだね、ずっと外出てなかったし。…寒そうだけど。」
昨日からずっと外に出てない。ナミの体温で少しむわっ、としている部屋にずっといたことも気が滅入る原因だろう。コートを羽織り、手袋をして、耳当てをして外に出る。
「うっそ〜………さむっ…」
もう島には着いてたみたい。大きい山がいくつか見える。周りは雪と木でいっぱいで…山には雪が積もってる。
「それで…?誰が行く、医者探し。いや…まず人探しか。」
「おれが行く!!」
「おれもだ!!」
「よーし、行ってこい。」
…ウソップ。お前は…ただバケモノでも出ると思って怖がってるだけでしょうに。ルフィ1人だと不安だけど、サンジがいるならまぁ大丈夫かな。