第22章 ケスチア
「うーー、さみぃさみぃ。ナミの様子はどうだ?」
「…おかえり。まだ熱は引かない…多分、上がってる。それより、何かあった?」
「敵襲にあっただけだ。」
「そっか、よかった。」
言っといてなんだけど、よかったってなんだ。でもまぁ異常気象よりはマシだ。全員無事なようだし怪我もない。
「水とか…ぶっかけたら熱……ひかねぇかな………」
「「アホかァア!!」」
ビビの平手打ちと、サンジの左キックが炸裂した。ルフィはふっ飛ばされ、壁に衝突して倒れた。
「…まいったな、今日はもう日が暮れるぜビビちゃん。」
「そうね…そろそろどこかに錨を降ろしましょう。ナミさんの指示なしで夜の航海はできないわ………」
夜。船番のサンジ以外、全員ナミの部屋に集まって寝ている。…そういえば今更だけど、この世界にマスクもないんだっけ?でもマスクしてる人なんて見たことないよなぁ…なんて考えてると、布団がモゾモゾと動いた。
「…………ナミ?」
「……………なまえ…?……なんであいつら……」
「ふふ、ナミが心配で全員ここで寝るって聞かなかったんだ。……ナミは幸せ者だね!」
「……………もう、…しょうがないんだから…………」
「……そうだね、………おやすみナミ、明日は多分医者見つかるよ。」
「…ごめんね、……あんたにも苦労をさせて………おやすみ…」
ナミはみんなの寝てる姿を見て、心底嬉しそうな表情を見せた。もう一度休んで、明日は元気になってまたいっぱい話そうね。