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異世界人の冒険

第22章 ケスチア


「私達がいるじゃん!!ナミは外に出ちゃだめだよ!!」

目の前でドアを閉められた。くそっ、こうなったら絶対にナミを救ってやるんだから。ビビは国のことで精一杯だ、頼ったら手助けしてくれるんだろうけど今度はビビが倒れちゃう。戦闘できない分、こういうところで支えてあげないと……少しヤケクソで部屋の本をぶちまける。その中から絶対病名を見つけてやるんだから。
しばらく本に夢中になってると、隣で新聞を読んでたビビに声をかけられた。

「なまえさん、」

「…っ、何っ?」

「………大丈夫よ、ナミさんを救いに行きましょう。」

「え、でもっ…」

「一刻の猶予も許されない…だからこそナミさんの病気を治してアラバスへ……………………だから、泣かないで。」

え、私泣いてたの?気づくと、ポタポタと本に雫が落ちてシミができていた。自分がちゃんと見てあげられない悔しさ、ナミを説得できなかった無力さに絶望をしてた。ビビに撫でられてやっと気づくことができた。

「………あー…あ、……なんで…ビビには、敵わないのかな……」

「そんなことないわよ。なまえさんはなまえさんでいいところいっぱいあるんだから。」

そういってビビは部屋を出ていった。泣いてる場合じゃないんだ!!涙をすぐに拭き、本をただひたすらめくる。船が揺れ、何か外で起こってるが……私は任せることにした。どうせいつも私は手伝ってないし。そして静かになった頃…………、見つけた。気がする。まだ確信は持てない。とりあえず外へ急ぐ。

バンッ!!!

「ナミ!!!……あ?」

ビビに寄りかかってるナミがいた。やっぱり無理だったんだ。とりあえずベットへ運んでもらい、もう一回ぬるくなったタオルをかけてから確かめることにした。

「………さて、ナミ、めくるよ。」

ドキドキした。興奮してるとかそんなんじゃなくて、もし私が思ってる病気だったら…大変なことになってしまう。そして服をめくりお腹を見ると…………

「……………ビビ、一旦一緒に外に出てもらっていい?」

「……どうしたの?何か分かったの?」

「…うん」
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