第20章 勇敢なる海の戦士
「ガババババババ!!!さぁ、焼けたぞ食え!!!」
「しょ…食欲がありません。」
「んん…意外といけるもんだね、恐竜。」
「なんっでおめぇは食ってんだよ!!!」
えぇ…駄目なの?お腹すいたし、せっかくもてなしてくれてるのに…ナミだって食欲ない、なんてことなかったじゃん。さてはあれだな、お肉にささってる骨が人骨なのにビビってるな。
「遠慮などするな!!うまいぞ恐竜の肉は!!!」
「「食べたくありません。」」
「まだ怖がってるの?」
「あんたは少し危機感持ちなさいよ!!」
確かに最初巨人だって、こわかったけど…話せば普通の優しそうな人…巨人?だし、巨人だからって偏見は良くないかと思って…あ、そういえばまだ何も聞いてなかったわ。
「ブロギーさん、質問していいですか?」
「ん?どうした娘っ。」
「この島のログってどのくらいで貯まるか知ってます?」
「1年だ。」
「……………は、1……………っ!!?」
1年!!?え、最初からフラグ立ってるんですけど。ここ通った人達みんなどうしてんの!?
「まぁゆっくりしていけ!!ガババババババ」
ナミとウソップは2人して地面に倒れ込んだ。そりゃ体中の力が抜けるわ。
「…本当にみんな1年も待ってるの……?それって、逆にすごくない…?」
「その辺に人間の骨が転がってるの気づいただろ?この島に来た奴らは大抵“記録(ログ)”がたまる前に死んじまうらしい。ある者は恐竜のエサに、ある者は暑さと飢えに、ある者はおれ達に攻撃をしかけたために…みんな死んでゆく。人間にとって1年っていうのは長いらしいな!!」
「どうしよう…1年も経ったら私達は大丈夫だと思うけど…ビビの故郷が、アラバスタが!」
「そ、そうよね…他に方法はないの?」
あれ、2人とも脱力から回復してる。なんか覚悟を決めたのかな。