第20章 勇敢なる海の戦士
「ん〜〜〜…でもちょっと待って…」
「「ん?」」
「何か本で読んだ記憶があるのよ!!聞き覚えがあるの…………」
「何がだ。」
「“リトルガーデン”」
「じゃあ船の本に書いてあったんじゃない?」
「………ちょっと探してくる。」
「はいよー」
ナミは船の中へ入っていった。外でウソップと2人きり、っていうのもまぁまぁ不安なんだけども…
「…なぁ」
「ん?」
「さっきおめぇ恐竜だ、って言ってたじゃねぇか。そんなのあり得るのか?だって…恐竜っつったら、ずっと前に絶滅した生き物じゃねぇか!!」
「あぁ、そのことね。あり得るよ〜。グランドラインにある島同士は全くの交流がないから独自の文化を築いてるの。飛び抜けて発達した文明を持った島もあれば、何千年何万年もの間なんの進歩もなくその姿を残す島だってある。」
「そりゃまた何でだ?」
「グランドラインのデタラメな気候がそれを可能にするんだよ。だから、きっとこの島は恐竜達の時代…白亜紀?そのものなんだろうね。」
「ほぉ〜ん、なるほど…何でお前そんなこと知ってんだ?」
「…あー…まぁ…」
「ウソップ!!なまえ!!」
ウソップに説明し終わったあと、ナミが物凄い形相で甲板へ走ってきた。本は見つかったのだろうか。
「何だどうした。本は見つかったのか?」
「大変よ!!この島には…」
ナミが本に書いてあったものを言う前にそれは起こった。船が停泊している横から、巨大な人が出てきたのだ。
「いやぁぁぁぁぁぁあっ!!!!」
「ギャぁぁぁあ!!!」
「……………っっ!!!?きょ…じん…!?」
メリー号よりはるかに大きい。というか、膝をついてその大きさなんだからもっと大きいんだろうけど…
「酒を持っているかと聞いたんだ。」
「…………!!あ、す…!!少しなら…」
「そうか、もってるか。」
2人は泣きながら固まっている。これは返答するのは難しいだろうと思い私が対応する。が、私も怖いことは怖いのだ。