第3章 コルボ山
「1日に1回茶碗一杯の米!コップ一杯の水!これだけは保証してやる。後は自分で調達するんだ!そして勝手に育ちな!!」
「うわぁ……」
「分かった。」
「えっ。」
「ん分かったんかい!!泣いたりするトコだそこはぁ!!」
ルフィがこうもアッサリと承諾したことにちょっと驚いた。私でさえうわぁ、と声に出してしまったのに。
「昔じいちゃんにジャングルに投げ込まれた事もあるし、ミミズもカエルもヘビもキノコもここが森なら腹一杯食える。おれはいつか海賊になるんだ!!それくらいできなきゃな!!…あいつどこ行くんだ?」
「おめぇがどこ行くんだよっ!!…それより海賊って言ったか今!!?」
流れが凄まじく自由だ。ルフィはエースを追って家を出ていってしまった。まぁさっきのジャングルの話を聞く限り大丈夫だろう。てか、キノコは毒キノコに当たらなかったのが奇跡なんじゃないか。まぁルフィは幸運の持ち主だしな。それより、ルフィより私の方が生き抜くのが大変だぞ。コップ一杯の水とお茶碗一杯のお米だけなんて絶対に無理だよ。
「ほら見ろ逞しすぎだよ!!だからやなんだよガープの孫なんて!!」
「まーまーお頭。」
とりあえず、自分のできる事は全部しよう。そうしないと、ここでは生きていけない気がする。
「……………あの…」
「ああん!!?お前そういえばさっきから黙りっぱなしだったよな!?何にも出来ないとか言ったらお前も狩りに出すからな!!女だからって容赦はしないぞ!!」
おおう怖。よくこの怒号を間に受けて平気でいられたなルフィ。よし、私頑張れ!!
「もちろん何もできないとは言いませんし、ダダンさんも女の人なので同じく容赦はいりません。…ちょっと手加減してほしいけど…私、掃除、洗濯、靴磨き、武器磨きなら喜んでやらせてもらいます。どうか、ルフィ共々ここに置いて頂けると嬉しいです。えっと、よろしくお願いします……」
「……ふん!あのガキ共よりはちゃんとしてるようだ。じゃあ早速床掃除してもらおうか。」
「は、はいっ!!」
雑巾とモップを渡された。さっきの合間は何だったのかちょっと気になるけど、今は掃除することが大切だろうな。ダダンさんに少しでも気に入って貰えないと、本格的に餓死する!っていうか床汚な!!ご飯の前はそんなでもなかったのに、なんでこんな食べカスが!!食べ方がみんな雑すぎだろ!!