第20章 勇敢なる海の戦士
かくかくしかじかでウソップとサンジには私からことの成り行きを説明した。
「……というわけで、ビビはしばらく私達の船に乗ります!アンダースタン?」
「はぁ…そりゃ惜しいことしたが…まだおれにも活躍の場は残ってるわけだ。大丈夫!!この眠れる騎士が目覚めたからには君の安全は保障する。」
「は〜〜〜〜〜〜〜っ、寝ててよかった〜〜〜〜〜〜っ」
「ナミさん、ちょっとジェラシー?」
「別に。」
秒でフラレてる。ウケる。
「まぁ、だが援護はおれに任せとけ!!ちまたじゃ手配書の三千万ベリーはおれの後頭部にかかってんじゃねぇかって噂でもちきりだ。」
どんな自慢の仕方よ。ビビもどんな反応していいか困ってんじゃん。
「雪、降らねーのかなー。」
「ふるわけねぇだろ。」
「降るんだぞ。お前寝てたから知らねぇんだよ。なぁ!!雪はまた降らねぇのかなー!!」
「降らないこともないけど、1本目のあの海は特別なのよ。リヴァースマウンテンから出る7本の磁力が全てを狂わせていたから。だからつわて気を抜かないことね。1本目の航海ほど荒れ狂うことはまれだけど、普通の海よりはるかに困難であることには違いない。決してこの海をナメないこと、それが鉄則!!」
「ビビ、ビビ、みんな聞いてない。」
「…………え?」
そう、みんな聞いていない。看板に集まっているものの、パラソルとかも開いてなんかもうくつろぐ体制に入っている。聞いていたのは雪が降るか降らないかの答えだけ。
「おい!!野郎ども!!おれのスペシャルドリンクを飲むか!!?」
「「「おおーーーっ!!」」」
「いいの!?こんなんで!!!」
そんな様子をみて、ビビが少しカチンとしたみたいでナミに声を荒げた。こっちは真面目に話してるのに、危機感がない、とか思ってるんだろうなぁ…
「いいんじゃない?シケでも来たらちゃんと働くわよあいつらだって…死にたくはないもんね。はい、あんたの。」
……ナミもなんかこの船に馴染んでるから、ちゃんとフォローはしてくれるだろう。ビビは少し真面目過ぎるんだよねぇ。さてと、なぜかない私の飲み物を貰いにいこう。