第19章 B・W
「いいですか、ビビ王女。私はこれからあなたになりすまし、更に彼ら4人分のダミー人形を連れ、一直線にアラバスタへと舵を取ります。B・Wの追手が私に気を取られているスキにあなたはこの方々の船に乗り通常航路でアラバスタへ。私も通ったことはありませんが、確かこの島から『記録(ログ)』を2・3たどれば行き着くハズです。無事に……祖国で会いましょう。」
私達は1人船に乗るビビの格好をしたイガラムを送りに、メリー号を置いた反対側の海岸へ行った。
「では…王女をよろしくお願いします。」
「おっさん、それ絶対ウケるって!!」
「誰にだよ。」
まだウケてたのかルフィ。
「では王女、過酷な旅になるかと思いますが、道中気をつけて。」
「ええ。あなたも。」
2人は決意の握手を交した。そしてイガラムは船でウイスキーピークを後にした。
「……行っちゃったね〜」
「最後まで面白いおっさんだったなー。」
「あれで結構頼りになるの。」
ていうか、私達のダミーだって言ってた人形の顔にさ……ヘのへのうんちって書いてあったんだけど。普通、へのへのもへじじゃないの?
…さてと、お見送りもしたことだし、早くしないと追手が来てしまうので私達は海岸を後にしようと背中を向けたその時…
ドォン……オオォォォ…
すごい爆発が起こった。一瞬にして火の海になってしまったのだ。イガラムは………
「そんな…」
「バカな…!!!もう追手が…!!?」
そんな、そんな早いわけない。ビビの話を聞いたところによると、クロコダイルはアラバスタにいるはずだ。あのハヤブサの2人組?がそこまでつくのにも結構時間がかかるはずなのに…
「立派だった!!!!」
「ナミ!!ログは。」
「だ…大丈夫、もうたまってる。」
「そいつを連れてこい、船を出す!!」
そうと分かったら行動は早いゾロ。焦りながらも船員に指示を出した。ビビは……唇をギュッ、と噛み締めていた。血が出てくるまで…
「ビビ!!急いで。私達が見つかったら水の泡でしょ!!?……………大丈夫!!!あんたをちゃんと…アラバスタ王国へ送り届ける!!!あいつらたった5人でね…!!“東の海(イーストブルー)”を救ったの!!“七武海”なんて目じゃないわ!!!」