第19章 B・W
「…あ、えっと…そこに倒れてる人達。」
「…あなたも知ってらしたのか……」
あなたも、ってことはゾロも知ってたってことか。流浪してたときに一回勧誘されたことあったんだっけね。
「…ねぇ、そのバロックワークスって、何なの?」
「“秘密犯罪組織”です。社員の誰も社長の顔を名前も知らない。主な仕事は諜報・暗殺・盗み・賞金稼ぎ。全てボスの司令で動きます。」
「…………そんな正体もわかんないようなボスの言うこと、どうしてみんな聞くのよ。」
「バロックワークスの最終目的は、“理想国家”の建国。今この会社で手柄たてた者には後にボスが造り上げる“理想国家”での要人の地位が約束されるのです。」
「なるほど。」
「ボスのコードネームは“Mr.0”…つまり与えられたコードネームの数値が0に近いほど、後に与えられる地位も高く……何より強い……!!!特に“Mr.5”から上の者達の強さは…異常だ。」
確かイガラムってMr.8だったよね。そんでビビのパートナーはMr.9。二人ともいいところまで言ってると私は思うけどなぁ。
「……パートナーの女性は月ごとの祝日の名前なんだったよね?」
「よくご存知で………」
「………で、私途中から目が覚めてここに来たんだけどさ…ビビ王女を追っているのは誰?」
「Mr.5とMs.バレンタインです……………っ!!?何故、王女の名を!!?」
「…え?……………あ、ヤバっ」
「王女様ってビビって言うのね。あんたなんで知ってんのよ。」
言葉に気をつけなきゃなぁ…失言が多くなっちゃうと仲間からの信頼がなくなる可能性があるし、私のことも話さなくちゃいけなくなっちゃうから…それはかなり面倒くさい。
「あ、いや…つい最近のニュースクーで読んだからさ。ほら、双子岬でみんな崖にいた時、私は船にいたしさ。」
「………ふ〜ん?」
…納得していない顔である。が、我ながらバッチリと裏が取れてる誤魔化しだと思うんだけどな。
ガシャァン!!!うおおおぉぉぉ…
……なんか向こう側からルフィの声が聞こえる。ゾロが行った方向と一緒だが、一緒に戦ってるにしろ激戦すぎる。何をやっているんだろうか。
「……はぁ…なにやってんのあいつら。」