第18章 歓迎の町ウイスキーピーク
「………あ、ログポース……」
そう、ナミの顔ばかり伺ってて腕を見てなかった。しかし、ログポースが…コナゴナになってしまった。何回もいうけどこれ人の物なんだけど…
「お前ら二人とも頭冷やしてこぉーーい!!!」
ナミの蹴りも炸裂した。勢いで2人とも崖から落ちてしまった。サンジがいるからルフィが溺れることはないか。
「おいっ!!そいつはすげぇ大事なモンだったんじゃねぇのか!?」
「どうしようクロッカスさん!!大切な記録指針(ログポース)が!!」
「あわてるな、私のをやろう。ラブーンの件の礼もある。」
全く…なんでこの一味はみんな落ち着きがないんだろうか。クロッカスさん本当にいい人だ。これでログポースも手に入ったことだし、ログが溜まったらもうすぐにでも出港できるだろう。ゾロを起こしに行こう。
「がー…ぐー………」
「ゾロ〜、起きて〜」
「………がぁーー……」
「ゾ〜〜ロ〜〜!」
「………す〜、ぐがぁ〜〜…」
「………ゾロっ!!助けて!!」
「…………っ!!?」
さっきまで鼻提灯膨らまして寝ていたゾロが、私の焦った声でガバッと起き上がった。もちろん演技なんだけども。
「おお〜〜、凄い。あ、おはよ。」
「…………てめぇ…」
めっちゃ呆れてドカッ、と座り込んでしまった。いやー、結構焦ってくれたから私の予想以上で満足ですよ。
「ごめんゾロ。なかなか起きないからさ。」
「…もう二度とあの起こし方はやめろ。………心臓に悪ぃ……」
…ゾロの額には汗が浮かんでいた。え、そんなに動揺したんだ…ちょっと反省しました。
「………ごめん…」
「…で、なんだ。」
おっと、忘れるところだった。ゾロだけ船番で崖の上にいなかったから説明してあげないと。