第18章 歓迎の町ウイスキーピーク
「お前達は…何も知らずにここへ来たらしいな。呆れたもんだ、命を捨てにきたのか?1人が知っててよかったな、そうじゃなければ死ぬとこだ。」
「………えへへ。」
別に私は勉強してたわけじゃないからなんかズルしてるみたいで居心地が悪い。でもちょっと褒められてる感じで悪い気はしない。
「し………知らなかった。ドンマイドンマイ。」
「おいマズイだろそりゃ!!大丈夫か!!?」
「知らないナミさんも博識ななまえちゃんも素敵だ!!」
「なんかマズイのか?」
「ちょっとあんたら黙っててよ!!!」
「鼻がうめぇよ、エレファント・ホンマグロ!!ほら!!」
「え、あ、どうも…」
ナミたちの話を聞いてたのに、ルフィが横からズイッとエレファント・ホンマグロの鼻を差し出してきた。まぁ食べてみますか、ちょっと小腹空いてきたし。
「……んっ!!おいひい〜〜!!」
「だろっ!?」
これは私の世界でも食べてた普通のマグロである。いや、ホンマグロなんだからちょっと高めのマグロか。超美味しい!
「“偉大なる航路”(グランドライン)を航海するには『記録指針』(ログポース)が必要だ。」
「ログポース?聞いたことないわ。」
あ、ヤバイヤバイ。エレファント・ホンマグロを食べるのに夢中になるとこだった。聞き逃したらそれこそ拾ったログポースの話ができなくなる。
「磁気を記録することのできる特殊な羅針儀(コンパス)のことだ。」
「変な羅針儀(コンパス)か。」
「まぁ型は異質だな。」
「これでしょ。」
「そうそれだ。」
私はさり気なくログポースを提示してみせる。
「あの『記録指針』(ログポース)がなければこの海の後悔は不可能だ。ま、“偉大なる航路”(グランドライン)の外での入手はかなり困難だがな。」
「なるほど…でもちょっと待って。何であんたがそれを持ってんのよ!!!」
いやー、いいノリツッコミでしたねナミ。