第17章 約束
「お前一体、おれの特等席に……何してくれてんだぁ!!!!」
こっから見ても分かる。ルフィが勝手にやって勝手に怒ってクジラの目に攻撃を仕掛けたのだ。
「「「「アホーーーっ!!!」」」」
「こっち見たぁ〜〜〜!!!」
「かかってこいコノヤロォ!!!」
「「てめぇもう黙れ!!!」」
目を合わせてきてなおもクジラに喧嘩売ろうとするルフィにゾロとウソップは渾身のケリをルフィに御見舞する。そしていいタイミングでクジラは大きな口を開けて、蹴られてバランス崩したルフィが船から振り落とされてしまった。
「うわ!!落ちるっ!!」
「ルフィ!!!」
「えっ!!?」
そろそろ腕が限界だったので、ルフィが落ちた場所に向かって落ちた。いやもう船めっちゃ揺れるしさっさと逃げないしで腕がプルプルだったし。
「ハァ…ハァ…どうしよう、みんな食われちゃった。」
「………ん、」
「なまえ、どうすればいいんだ!?みんな食われちまったよ!!」
「……え、何?みんながどうしたの?」
ちょっとだけ気絶しちゃったようだ。気がついたらルフィの腕の中にいてクジラの上にいた。そうか、さっきの大きな波でメリー号が飲み込まれてしまったのか。
「おいお前!!!吐け!!!みんなを返せ!!!吐け!!!」
ルフィの攻撃が少し効いたのか、クジラは動き出した。
「ルフィ、ヤバイ潜るよこのクジラ!」
「!おいやめろ!!待ってくれよ!!おれの仲間を返せ!!!これから一緒に冒険するんだ!!!大切なんだ!!!」
ルフィは聞こえるはずのないクジラに話し掛けてどうにかしてみんなを返してもらおうと怒鳴っていた。でも、それよりクジラが潜ってしまえば船もなにもない私達は溺れてしまう。船か何かないかと周りを見渡すと…あるはずのないものが目に入った。マンホールである。目をこすってもう一回見てみる。いや、あるな……
「………ルフィ、あれ。」
「ハァ…ハァ………は?」
ルフィを引っ張ってマンホールに注意を向ける。ルフィもは?と首を傾げた。とりあえずこのままでは溺れてしまう。私達は頷いてそっ、とマンホールに入るのだった。しかし…
「な…なんじゃこりゃ。何でクジラに扉があって…通路があるんだ…」
「……え、これやっぱりクジラの中だよね?ロボット……だったのかな?」
「わかんねぇ、とりあえず進もう。」