• テキストサイズ

異世界人の冒険

第17章 約束


「聞いたことねぇよ、船で山越えはなんて。」

「おれは少しあるぞ。」

「不思議山の話か?」

「いや…“偉大なる航路”(グランドライン)ってのぁ…入る前に半分死ぬと聞いた。」

「ぎゃあああああ!!!お前それ今言うなよ!!!怖くなるだろうが!!」

サンジの意味有りげな言葉にウソップが悲鳴をあげる。確かに何も知らないと怖いかも。

「…それについてはちゃんと舵を取ってれば問題無いと思うよ。」

「どういうことだ、なまえちゃん?」

「リヴァース・マウンテンは“冬島”だから、ぶつかった海流は表層から深層へもぐる。ルフィ分かる?海面辺りの層からグルっと深い層へ変わるって意味ね。まぁそこに運河の入り口があるから、間違って運河に入り損なえば“赤い土の大陸”(レッドライン)にぶつかって大破しちゃう。それのことを言ってるんじゃないかな?」

「………なるほどね。そういうことか。じゃあその海流に乗っかってたら大破することはないのね。」

「うん、そこはナミの腕を信じるよ。」

「…えぇ、任せて!」

私の説明でウソップもみんなも納得したみたい。少し怖さを半減できてたらいいんだけど…

「…そうだ、それは分かったが。何でわざわざ“入り口”へ向かう必要があるんだ。南へ下ればどっからでも入れるんじゃねぇのか?」

再び私に質問を投げかけるゾロ。返答しようと口を開けたときにルフィは何言ってんだお前!みたいな感じでゾロを指差して立ち上がった。

「それは違うぞお前っ!!入り口から入ったほうが気持ちいいだろうが!!!」

「違うよ。」

確かに入口から入ったほうが気持ちいいねルフィ。でもそういう理由じゃないんだなぁ。ゾロの疑問も最もだ。わざわざ面倒くさいルートで入んないといけないんだもんね。

「おい!!あれっ!?嵐が突然止んだぞ。」

「本当だ、静かだ。」

「……え?」

ウソップとサンジの言葉で窓を除くと…あんな荒れていた海も曇ってた空もなかったかのようにカラッ、としていた。………ん、これなんかヤバイやつじゃなかったっけ?
/ 1013ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp