第16章 進水式と私の覚悟
「風がひどくなってきた。」
「やっぱりナミは凄いなぁ…気圧にきづけるなんて。」
「しつこいなあいつら。止まってな戦うか。」
海軍が追ってくる。ルフィ達はそのまま戦わずに逃げているが…船の位置知られたらまずいんじゃないかな…
「やめとけ、キリがねぇ。それにナミさんが早く船に戻れっつってたんだ。」
「それよりルフィさぁ…そろそろ降ろしてくれてもいいんだよ。私走れるし…」
そうなのだ。ずっとここまで俵のように持たれて段々恥ずかしくなってきてしまったし。もう既に泣きやんでますしおすし。
「やだ!!」
「…やだって……」
やだとは。何を持ってしてやだと?その時…
「ロロノア・ゾロ!!!」
目の前に立ちふさがる女の人が…あれはたしぎか。ということは、スモーカーが近くにいるってこと?ちょっと雲行きが悪くなってきたぞ…
「あなたがロロノアで!!海賊だったとは!!私をからかってたんですね!!許せないっ!!!」
「お前あの娘に何をしたぁ!!!」
からかってた?なんの話だろうか。ローグタウンでゾロは刀の調達をしてたはずだよね。その為にナミに利子までつけられて借りたんだもんね。
「てめぇこそ海兵だったのか。」
「名刀“和道一文字”回収します。」
「………やってみな。」
和道一文字って確か…ゾロの幼馴染のくいなの形見なんじゃ…回収されたら一番困るやつやん。まぁゾロなら勝つけどね。
「先行ってろ。」
「おう。」
「えっ。」
ゾロは刀を抜いてくいなの攻撃受けた。それをすり抜けていくルフィ。
「あの野郎レディーに手ぇ出すとは…」
「行くぞ。」