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異世界人の冒険

第16章 進水式と私の覚悟


「また値上がりしたの?ちょっと高いんじゃない?あんたんとこ。」

「クーー」

ココヤシ村を出て何日かたった。ナミがニュースクーからいつものように新聞を買っていた。

「今度上げたらもう買わないからね。」

いやナミさん。ニュースクーに言ってもねぇ…上げてるのはニュースクーじゃなくて裏にいる人間だろうし。

「何を新聞の一部や二部で。」

そうだそうだ、ウソップ言ってやれ。

「毎日買ってるとバカになんないのよ!」

「お前もう金集めは済んだんだろ?」

「バカ言ってるわ。あの一件が済んだからこそ今度は私は私のために稼ぐのよ。ビンボー海賊なんてやだもん。」

懲りてないねぇナミも。でもまぁアーロンの呪縛も解けたわけだし、やっと自由になったもんね。

「おい騒ぐな!!おれは今、必殺“タバスコ星”を開発中なのだ!!」

タバスコ星?あー、だからさっきからなんか色々実験みたいのやってたのね。すごいよね、ウソップの武器って全部手作りなんだよ。

「これはなんの技なの?」

「よくぞ聞いてくれた!これを目に受けた敵はひとたまりもなく……」

「触るなぁ!!!」

「うわぁ!!!」

ウソップが説明し始めたとき、上のみかん畑からルフィが降ってきた。そのおかげでウソップの目にそのタバスコ星がかかってしまったのだ。

「ぎいやぁぁぁぁあ!!!」

「ウソップうううう!!!?」

ウソップの目から炎が出て、悶まわった。何これ怖!こんなになるのタバスコ星!!

「ああああああ!!水、水!!」

私も大分慌ててたみたいで、手から水を発射させて鎮火させた。ルフィいるのにね。落ち着いてからルフィを見ると、グランドラインに想いを馳せていて私なんか見てなかったみたいだ、よかった。

「…しかし、世の中もあれてるわ。ヴィラでまたクーデターか。」

ナミが開いた新聞からチラシが落ちた。

「ん?ナミ、落ちた………ょ…」

拾った私はチラシを持ったまま固まってしまった。なんだなんだと集まるみんながチラシを除くと……

「「「「ああああああああーーーっ!!!」」」」

ルフィの…ルフィの手配書が!もう発行されちゃってたのか…仕事が早いねネズミさんよ。
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