第2章 無色透明な石
「海賊ぅ……まだ居たのかこの村に。ずっと村の拭き掃除でもしてたのか?何しに来たか知らんが、ケガせんうちに逃げ出しな。それ以上近づくと撃ち殺すぜ腰抜け。」
「てめぇ聞こえなかったのか?それ以上近づくな。頭吹き飛ばすぞ、ははははは!!」
チラッ、シャンクスの方を向く。ちょっと目があったが頭に銃を向けられていたので直ぐ目が隠れてしまった。でも、相変わらず笑っていたので、やっぱりシャンクス達は強いんだろうなっと再度確認した。
「銃(ピストル)を抜いたからには命かけろよ。」
「あぁ!?何言ってやがる。」
「そいつは脅しの道具じゃねぇって言ったんだ。」
ドン!!!
逆に銃を持っていた山賊が撃たれた。初めて聞く銃の音は耳を貫いて、ちょっと震えた。あぁ、耳塞いどけばよかったなぁ。
「な…!や…やりやがったなてめぇ!!なんて事…なんて卑怯な奴らだ!」
「卑怯?甘ぇ事言ってんじゃねぇ。聖者でも相手にしてるつもりかよ。」
「お前らの目の前にいるのは海賊だぜ。」
あー、かっこいいなコイツら。ルフィが憧れた海賊だわ。まあ確かに?ここに来る前からシャンクス達は結構好きだったけどね。
「うるせぇ!!だいたい俺たちはてめぇらに用はねぇぞ。」
「いいか山賊…おれは酒や食い物を頭からぶっかれられようがつばを吐きかけられようが大抵のことは笑って見過ごしてやる。……だかな!どんな理由があろうと!!おれは友達を傷つける奴は許さない!!」
「シャンクス…」
「はっはっはっは!!許さねぇだと!?海にプカプカ浮いてヘラヘラやってる海賊が、山賊様にたてつくとは笑わせる!!ぶっ殺しちまえ野郎共!!」
「うおおおお!!死ねぇ!!」
そっからはよく見えなかったし声だけで実況するのは無理があるため省かせてもらう。けど、ベックマンさんが一人で山賊相手して、圧勝だったのは分かる。虚勢だけいいっていうのは、こいつらのことだなぁって思った。
「自惚れるなよ山賊…ウチと一戦やりたきゃ軍艦でも引っ張って来るんだな。」
「…つえぇ…」
「や!!待てよ…仕掛けてきたのはこのガキだぜ。」
今更怖気づくとかほんっと、かっこ悪いよねぇ。